2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24791097
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
下畑 充志 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, リサーチアソシエイト (00624735)
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Keywords | ダウン症候群 / 神経科学 / 脳科学 / 行動試験 |
Research Abstract |
1、ダウン症モデルマウス:Ts1CjeマウスとCbr1遺伝子へテロマウスを交配し、Ts1Cjeマウス、Ts1Cje-Cbr1(+/+/-)マウス、野生型マウスのこれら3群について記憶学習に関連するとされる行動試験を試行した。これら行動試験ではTs1Cje-Cbr1(+/+/-)マウスの記憶学習機能の改善傾向はないが、個体差が大きく統計処理に十分なデータを得ることができなかった。2、Ts1Cjeマウスで見られる成体神経新生の障害について、Ts1Cje-Cbr1(+/+/-)マウスを用いて変化の有無を調べたが、少なくとも改善の傾向は見られなかった。3、過酸化ストレスのマーカー抗体を用いてTs1Cje-Cbr1(+/+/-)マウス脳での変化を調べたが、Ts1Cje-Cbr1(+/+/-)マウス脳では少なくとも改善が見られないことがわかった。しかし、予想と異なる結果が得られているため、さらなるデータの蓄積と検証を行う必要があると判断した。4、Ts1Cje-Cbr1(+/+/-)マウスの体重をTs1Cjeマウスと比較したが、Ts1Cjeと同様に体重減少の傾向が見られた。さらにTs1Cje-Cbr1( +/+/-)マウスの脳室拡大の検討を行うためMRIの撮像を行ったが、改善は見られなかった。5、Ts1Cjeマウスでみられる新規環境下における行動異常(行動量増加)についてTs1Cje-Cbr1(+/+/-)マウスでの変化を調べた。改善傾向は見られなかった。今回の解析から、Cbr1の発現量亢進はTs1で見られる低体重や多動、脳室拡大といった異常に直接的には関与しない可能性が考えられた。その他学習機能低下や酸化ストレスの増加などの異常への関与については未だ興味深い結果が得られる可能性が残されており、今後も解析を継続していく必要があると考えている。
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