2012 Fiscal Year Research-status Report
胎盤甲状腺ホルモントランスポーターの発現と早産児甲状腺機能の関連についての検討
Project/Area Number |
24791104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
野原 史勝 旭川医科大学, 大学病院, 医員 (30431406)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | MCT8 / 甲状腺機能 / 早産児 / 早産児一過性低サイロキシン血症 |
Research Abstract |
本研究では、胎児・新生児の甲状腺機能の成熟度と胎盤の甲状腺ホルモントランスポーターMCT8の発現量の関連性の有無について明らかにすることを目的としている。すなわち臍帯血及び新生児の甲状腺ホルモン値の推移と胎盤MCT8の発現量の関連性を検討し、早産児の甲状腺機能(視床下部ー下垂体ー甲状腺系の機能)の成熟度に応じた胎盤MCT8発現の変化による、母体から胎児への甲状腺ホルモン輸送の調節機構の有無ついて明らかにする予定である。研究実施計画では、当院で出生した新生児を対象として臍帯血及び出生後1週間毎、1ヶ月までの血液(日齢7,14,21,28)を採取し、血清freeT3、freeT4、TSHを測定するととともに胎盤MCT8の発現を評価する予定となっている。現在までのところ、24検体が収集できている。24検体の在胎週数の内訳は在胎27週未満 4例、在胎28~31週 7例、在胎32~35週 10例、在胎36~38週 3例である。これらの24例で臍帯血及び出生後の甲状腺ホルモン値の推移を検討すると、在胎27週未満の4例では全例で生後2週を最低値としたfreeT4低下(<1.0pg/ml)を認め、その後、次第に上昇し生後1ヶ月では1.0pg/ml以上へと回復していた。この期間にTSHの上昇を認めた例はなかった。また、在胎28週以上ではfreeT4低下を認めた例はなかった。胎盤MCT8の発現量の解析は、ある程度の検体数が集積されてから行う予定でありまだ結果は出ていない。現時点では収集した検体数がまだまだ少なく、結果の解釈・考察には至っていない。次年度は引き続き検体の収集に努め、胎盤MCT8発現量の解析も行っていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成24年度に収集できた検体数は在胎27週未満 4検体、在胎36週以降 3検体であり、特に検体数が不足している。昨年度は、これらの群の入院症例数が少なかったことが一因と考えているが、年度毎の入院数にはある程度のバラツキが認められており、本年度も引き続き計画通りに検体収集を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り平成25年度も検体収集を継続し、さらに検体数を増やして甲状腺ホルモン値の測定を行うとともに胎盤MCT8の発現解析も行っていく予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は収集できた検体数が予定よりも少なかったことに加え、残存していた試薬を優先して使用したこと及びreal-time PCRによる胎盤MCT8発現量の解析が進んでいないこと等により費用が予定よりも少額となった。平成25年度は引き続き検体を収集し甲状腺ホルモン測定を行うとともに、検体数を蓄積しMCT8発現量の解析も進めていく予定であり、これに伴う試薬等の購入に当てる予定である。
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