2014 Fiscal Year Annual Research Report
自己相補型アデノ随伴ウイルスベクターによる胎児フェニルケトン尿症マウスの治療戦略
Project/Area Number |
24791106
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
八木 洋也 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70625623)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | AAVベクター / 遺伝子治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は、妊娠フェニルケトン尿症(PKU)モデルマウスに治療遺伝子を組み込んだアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを投与し、子宮内の免疫寛容なPKUモデルマウス胎仔へ経胎盤的に感染・発現させることで、さらに少ないベクター量で長期にわたり遺伝子を導入・発現させることを目的とした。この研究は以前所属していた自治医科大学遺伝子治療研究部にて行った実験の延長である。 初年度は当教室で組換え遺伝子実験を行う環境を整えるため(P2部屋の準備および大学への申請)、2年目になってAAVベクターを作製することができるようになった状態であった。 AAVベクターには様々な血清型があり、その血清型により感染しやすい組織が異なる。AAVはパルボウイルスに属するため胎盤への感染性が期待されるが、胎盤に最も感染しやすい血清型は明らかではない。もっとも少ないウイルス量で感染させるため、まずはin vitroで胎盤上皮細胞を用いて実験を行った。商業ベースで入手できるAAV2型、5型、6型のplasmidを用いて、Lac-Zを搭載した3種類のAAVベクターを作成し、胎盤上皮細胞への感染性を確認した。しかし225cm2フラスコを用いて作製した作製(small scale)したは3種類のAAVベクターはベクター量が少なすぎたのか、AAVベクターに感染しやすい293細胞への感染は確認できたが胎盤上皮細胞への感染はほとんど確認できなかった。そこで10段スタックプレートを用いてAAVベクターを作製(Large scale)することとした。現在、10段スタックプレート培養の環境が整いベクター作成中であり研究成果報告までには結果を出し報告する予定である。
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