2014 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24791120
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
伊藤 尚志 北里大学, 生命科学研究所, 研究員 (90383629)
|
Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 腸内細菌 / 新生児 / NICU |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度5月まで正常新生児の検体採取を行い、過去2年間の臨床検体とあわせて解析を行った。さらに、S.aureus評価をより詳細にするため、mecA遺伝子領域のプライマーを用い、院内環境で多く認められるMRSA判定を行い、臨床における一般培養検査の結果とあわせた検討を行った。 最終的に承諾が得られ、適切に検体採取された正常新生児42名、NICU入院児48名、あわせて90名で検討を行った。①~⑥の結果が得られた。①検討した4菌種(Bifidobacterium, Enterococci, Enterobacteriaceae, S. aureus)は出生時に比べ生後1カ月で増加していた。②菌数はBifidobacteriumが最も多かった。③NICU群では正常新生児に比べ出生時の菌数が有意に少なかった。④栄養法での比較において、母乳使用と人工乳使用で生後1カ月時におけるBifidobacterium数に差はみられなかった。⑤分娩方法では、NICU群の帝王切開出生児は生後1カ月時におけるS.aureusuが多い傾向がみられた。⑥全検体中、S.aureusuが検出され、MRSA株であった児は生後1カ月時のBifidobacteriumが有意に少ない。 本研究のRT-PCRを用いた代表4菌種のRNA解析は、上記結果が得られた。今後他菌種の解析を行い、より詳細な生後早期腸内細菌叢形成における知見を増やす予定である。
|