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2013 Fiscal Year Annual Research Report

乾癬患者と健常人末梢血におけるTh17誘導の差異について

Research Project

Project/Area Number 24791161
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

志賀 建夫  高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (70444768)

Keywords乾癬 / T細胞 / Th17 / IL-17 / TNF阻害薬 / TNF受容体
Research Abstract

本研究を進めていく中で,TNF阻害薬がT細胞に直接作用することでTh17への誘導が抑制される可能性が考えられた。そこで健常人より末梢血を採取し,T細胞のみを分離して検討を継続した。結果フローサイトメトリーおよびELISA法による検討で,分離したT細胞はIL-1βとIL-23の刺激によってIL-17AのみならずTNF-αも産生することが判明した。またその際,T細胞の表面にはTNF受容体IIが発現することも確認した。以上のことから,T細胞はTh17誘導条件において自身が産生したTNF-αの刺激によってよりIL-17Aを産生する,つまりTh17への分化が誘導される可能性が考えられた。事実,この条件にTNF阻害薬やTNF受容体IIに対する抗体を添加し,シグナルを遮断するとIL-17Aの産生が阻害された。これまで主にTNF阻害薬は病変部に浸潤するTNF and iNOS producing dendritic cells (Tip-DC)によって産生されている可能性が示されてきたが,病変部に稠密に浸潤しているT細胞そのものに対してTNF阻害薬が抑制作用を有している可能性が示唆された。また乾癬患者と健常人における差異について,乾癬患者からも末梢血からT細胞を分離し,Th17誘導を行うとともに,TNF阻害薬の作用を検討した。結果,ELISA法による検討でIL-17AはT17誘導条件でその産生が増強し,TNF阻害薬はその増強作用を抑制することが判明した。しかしながらフローサイトメトリーではやや異なる傾向がみられた。これは乾癬患者においては少なからず末梢血T細胞がTh17へと分化しやすい,あるいは既に分化していることに起因している可能性があるが,今後の更なる検討が必要と考えている。

  • Research Products

    (3 results)

All 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] TNF阻害薬のT細胞に対する直接的な抑制効果2013

    • Author(s)
      志賀建夫,佐藤健治,樽谷勝仁,片岡佐誉,佐野栄紀
    • Organizer
      第28回日本乾癬学会学術大会
    • Place of Presentation
      東京ドームホテル
    • Year and Date
      20130906-20130907
  • [Presentation] TNF阻害薬はT細胞に直接作用しIL-17産生を抑制する2013

    • Author(s)
      志賀建夫,佐藤健治,樽谷勝仁,片岡佐誉,佐野栄紀
    • Organizer
      第20回四国四大学皮膚科研究会
    • Place of Presentation
      JRホテルクレメント高松
    • Year and Date
      20130629-20130629
  • [Presentation] TNF阻害薬は乾癬皮疹部のTh17細胞を直接の標的とする2013

    • Author(s)
      志賀建夫,佐藤健治,片岡佐誉,樽谷勝仁,佐野栄紀
    • Organizer
      第112回日本皮膚科学会総会
    • Place of Presentation
      パシフィコ横浜
    • Year and Date
      20130614-20130616

URL: 

Published: 2015-05-28  

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