2014 Fiscal Year Annual Research Report
新規遺伝子PICT1の皮膚腫瘍における予後決定因子としての役割解析
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24791173
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
成田 多恵(井上多恵) 自治医科大学, 医学部, 研究員 (10301061)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PICT1 / PTEN / 日光角化症 / 癌抑制遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
PTEN結合蛋白であるPICT1は、PTEN蛋白を安定化すること、神経膠腫において高頻度に遺伝子欠損する遺伝子領域19qに存在することなどの所見より、PTENを標的とする新規癌抑制遺伝子であると考えられている。興味深いことに、佐々木らはPICT1欠損マウスを作製し、PICT1は核小体においてRPL11の局在を制御することにより、p53を制御することを明らかにした。さらに、大腸がんと食道がんではPICT1低発現郡で有意に生存期間が延長することを明らかにし、PICT1の発現低下は腫瘍抑制に作用することを報告した。しかし、各臓器におけるPICT1の機能は、未だ不明な部分が多く、研究は緒についたばかりである。そこで本研究課題では、各種皮膚癌におけるPICT1の発現様式を検討することにより、皮膚における臨床的役割を解明する。 具体的には、特に表皮内癌である日光角化症に着目し、ヒト病理標本におけるPict-1発現、Pict-1を制御するp53が日光角化症の治療成果、予後への影響を検討した。日光角化症の長期観察症例19例(~2年)を抽出し、イミキモドクリーム、5-FU使用群、液体窒素治療群、手術群の長期予後、単発・多発、他の皮膚癌の合併に関して検討した。その結果、イミキモドクリーム外用群は治療終了3ヶ月後に完全消失率83%, 治療終了後に75%、Kaplan-Meier法では使用4ヶ月以内にイモキモドクリーム有効例と無効例に判別された。
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Research Products
(3 results)