2014 Fiscal Year Annual Research Report
メラノサイトの癌化過程に関わる細胞膜糖脂質及びその関連分子の同定と作用機構
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24791182
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
宮田 麻衣子 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90397456)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | メラノサイト / メラノーマ / 糖鎖合成酵素遺伝子 / cAMP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究により、次の実績が得られた。 ヒト メラノーマ細胞株(SK-MEL-28)及び培養ヒト メラノサイトについて、定常状態におけるスフィンゴ糖脂質の糖鎖合成酵素遺伝子の発現レベルをRT-リアルタイムPCRでにより解析した結果、SK-MEL-28ではメラノサイトと比較して、GD3合成酵素(ST8SIA1)及びGM2/GD2合成酵素(B4GALNT1)遺伝子の発現が高く、GM1/GD1b合成酵素(B3GALT4)遺伝子の発現が顕著に低かった。他のメラノサイト及び6種類のメラノーマ細胞株(SK-MEL-37, SK-MEL-23, SK-MEL-31, SK-MEL-173, SK-MEL-130, MeWo)の糖鎖合成酵素遺伝子の発現についても検討し、上記と同様の結果が得られた。 また、IL-1, IL-6, TNFαによりメラノサイトにおいては、GD3合成酵素遺伝子の発現が誘導されることを明らかにしてきたが、更に、cAMP刺激を除去することによってもGD3合成酵素遺伝子の発現が誘導されることを明らかにした。従って、メラノサイトではcAMPからのシグナルによりGD3合成酵素遺伝子の発現が抑制されていることが示唆された。
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