2012 Fiscal Year Research-status Report
尋常性乾癬の病態形成における皮膚樹状細胞の機能解明
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24791189
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
吉木 竜太郎 産業医科大学, 医学部, 講師 (30412646)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 尋常性乾癬 / ランゲルハンス細胞 / IL-12/23p40 / gamma-delta T細胞 |
Research Abstract |
イミキモドクリームをマウスへ外用すると尋常性乾癬様の皮疹が形成されることが知られている。申請者はランゲルハンス細胞を除去したマウスにイミキモドクリームを外用すると、乾癬様皮疹の形成が有意に抑制されることを見出した。またランゲルハンス細胞を除去した状態では乾癬様皮疹の形成に重要であるとされるIL-12p19, IL-12/23p40,IL-17A, IL-22, TNF-alphaが皮膚において有意に低下することが分かった。 これらサイトカインのうち、イミキモド外用後における皮膚樹状細胞のサイトカイン賛成を検討したところ、表皮に浸潤するgamma-delta T 細胞においてIL-17産生が認められた。このIL-17A産生性gamma-delta T細胞はCCR6陽性かつVg4陽性、Vg5院生のサブセットであった。またイミキモド外用後の皮膚におけるIL-12/23p40の産生はランゲルハンス細胞が担っていることがわかった。また、このランゲルハンス細胞はイミキモド外用後、所属リンパ節へ遊走し所属リンパ節においてIL-17A産生性gamma-delta T 細胞を誘導することを申請者らは平成24年度中までに明らかにしてきた。 これは皮膚における免疫担当細胞のなかでも最外層に存在するランゲルハンス細胞が外的刺激により接触皮膚炎反応とは異なる、別経路の免疫反応を誘導するということを解明したという点で非常に重要な意義を持つと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ランゲルハンス細胞からIL-12/23p40が産生され、それが所属リンパ節においてIL-17A産生性gamma-delta T 細胞を誘導することを解明した。これは平成25年度に予定していた内容であり、研究は当初の計画以上に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在研究内容を論文にまとめ投稿しており、その際に追加実験が必要となることが大いに予想される。今後の研究の推進方策としては追加実験を中心に行っていくことを考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
主に皮膚樹状細胞およびケラチノサイトなどなど、皮膚を構成する細胞からのTLR7の発現状況およびその他尋常性乾癬の病態形成に関わるとされる因子についてフローサイトメトリーおよびreal time PCR法を用いた検討を行う予定である。
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Research Products
(1 results)