2013 Fiscal Year Annual Research Report

成人Ｔ細胞性白血病／リンパ腫における皮疹治療の統計学的検討と抗腫瘍効果

Research Project

Project/Area Number	24791190
Research Institution	University of Occupational and Environmental Health, Japan
Principal Investigator	澤田雄宇産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (40551867)
Keywords	成人T細胞性白血病／リンパ腫 / 皮疹 / 治療
Research Abstract	成人T細胞性白血病／リンパ腫(ATLL)は約50%程度に様々な皮膚病変を生じ、その主な皮疹型は，紅斑型，局面型，多発丘疹型，結節腫瘤型，紅皮症型，紫斑型の6つであり、これらの皮疹型は独立した予後因子である。ATLLの皮膚病変に対する治療は、皮膚T細胞リンパ腫で行われている治療が踏襲されているが、それらが有効であるかを検討されたことがなかった。今回我々は、皮膚病変に対するくすぶり型ATLL 62例の治療について、皮膚ターゲット治療群、エトポシド内服単独群、両者を併用した併用療法群の3つに分けて、後ろ向き研究を行った。Kaplan-Meier法並びに多変量解析では、併用療法群が最も予後良好であり、エトポシド内服群が最も予後不良という成績であった。また、治療反応性が生存率と関連するか検討した結果、治療反応性は生存率に影響を与えた。以上の結果から、皮疹型並びに治療反応性などの因子を考慮して皮膚病変の治療を行うことが重要であることが示唆された。