2012 Fiscal Year Research-status Report
非定型抗精神病薬誘発性肥満におけるインクレチンの役割
Project/Area Number |
24791204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小野 信 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60623402)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 抗精神病薬 |
Research Abstract |
未治療の統合失調症症例を対象に、olaznapine開始前、開始後の体重変化やインクレチンを含むOGTTの評価を用いて、前方視的研究を行う。サンプル収集については、順調に進んでおり、H24年度は、統合失調症における耐糖能異常に関して糖負荷試験などの臨床データのみを用い、統合失調症における耐糖能異常の有病率を検討し、論文を海外誌に発表した。同論文では、正常空腹時血糖の患者において、17.3%に耐糖能異常を認め、1.3%が糖尿病型であることを示した。空腹時血糖が正常である統合失調症患者においても、糖負荷後耐糖能異常の有病率は健常人よりも高い可能性があることを示した。 H25年度も、研究計画に従い未治療統合失調症症例を対象に、aripiprazole、olanzapineを開始し、GWASで同定された体重増加やインスリン、血糖値と関連するインクレチン関連遺伝子をピックアップし、遺伝子型を同定する。これまで得られたサンプルについては、遺伝子解析はすでに終了しており、今後ゲノム情報、臨床データ、インクレチン値をデータベース化し、網羅的に解析を行い、体重変化をもたらすメカニズムの解明を目指す予定である。また、インクレチン関連遺伝子に加え、近年摂食行動や体重増加との関連が示唆されているニューロペプチドYの遺伝子多型についても解析対象として追加する。すでに初年度の研究計画で示したGIPR遺伝子多型と体重増加に関する予備的検討結果については海外誌に論文を投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
未治療統合失調症のサンプリング収集、遺伝子解析については概ね順調に進行しており、基礎的データを利用し、すでに海外誌に論文発表、論文投稿を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
H24年度と同様にサンプル収集を進め、血糖値と関連するインクレチン関連遺伝子と得られた臨床データについての解析を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度は、インクレチン関連遺伝子に加え、ニューロペプチドY遺伝子多型についても解析対象とするため、TaqMan等の試薬を追加購入予定である。
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Research Products
(12 results)