2013 Fiscal Year Research-status Report
摂食障害の認知の神経基盤と治療の有効性に関する脳機能画像研究
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24791213
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三宅 典恵 広島大学, 保健管理センター, 講師 (70548990)
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Keywords | 摂食障害 |
Research Abstract |
摂食障害は重症化が深刻な問題であるが,有効な治療法は確立されておらず,病態解明が重要課題である。摂食障害では,中核の精神病理として体重や体型などの自己評価に関する情報の認知機能に障害が認められており,生理的な脳機能局在から理解する必要がある。Temperament and Character Inventory(TCI)はCloningerが提唱した気質,性格モデルに基づいて作成された質問紙であり,BN患者においても特徴的な気質傾向が報告されている。本研究は,対人関係ストレスに関連した単語刺激課題遂行時の脳活動をfMRIを用いて測定し,BN患者におけるTCIで評価した気質傾向に関連した脳領域を検討することを目的とした。右利きの女性BN患者と健常女性を対象にMRI装置を用いて対人関係ストレスに関連した単語刺激の認知課題遂行中の脳活動を連続的に撮像した。課題は,対人関係ストレス単語課題と情動的負荷をもたない中性の単語を用いたコントロール課題を交互に三回ずつ繰り返した。各被験者には,TCIやEDI-2にて心理学的・行動学的特徴の評価も行い,現在脳活動との関連性について解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究協力者(実験への参加者)の確保が遅れ、計画が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者(実験への参加者)の確保を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究協力者(実験への参加者)の確保が遅れ,実験計画が遅延したため,次年度使用額が生じた。 最終年度であり,実験計画を遂行するために使用する。実験のために健常者及び摂食障害患者を対象にfMRI測定を行う際に,外部施設のMRI装置を利用するため,MRI施設の利用料,実験者の旅費,実験補助者及び被験者への謝金等に使用する予定である。設備備品費としては,データを効率的に扱うため,行列演算が最適化されている数値演算ソフトウェアなどの導入を予定している。集団認知行動療法セミナーで使用するテキスト作成のための印刷代,セミナー運営における協力者のための謝金を必要とする。また,旅費は国内外の学会において,研究成果を発表するために用いる。
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