2014 Fiscal Year Annual Research Report
動体追跡装置を用いた『体内臓器の動き』のモデル化に関する研究
Project/Area Number |
24791264
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
鈴木 隆介 北海道大学, 大学病院, 助教 (00400052)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 放射線治療物理学 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、動体追跡放射線治療において腫瘍もしくは腫瘍近傍に埋め込まれる金マーカを動体追跡装置が治療中に透視によってリアルタイムに計算し得られる3次元の位置情報を利用して、臓器の動きについて解析し、評価を行う。 この動体追跡装置からの情報は、ログファイルの構造に関する知識のない研究者にとっては利用が容易ではないため、そのような研究者が臓器の動きの研究に集中できるようなシステムをこれまでにウェブベースで構築し、実際の研究にも利用されてきた。また、実際に治療においてビームが照射された場所を容易に把握可能とする密度分布出力をベースとした機能を組み入れ、動体追跡放射線治療を検証するようなシステムとしての発展も行ってきた。 昨年度、データ処理の高速化および大きな容量のデータに対応する目的で導入した並列計算用サーバの構築を本年も継続し、ウェブサーバとの連携を行った。呼吸性移動についての動きのモデル化については、本研究でこれまでに周期的な関数での解析が難しいと判断し、平均化的な手法での解析を発展させ、臓器のモデル化の研究を進めた。 動きの解析において用いられるログデータは、動体追跡装置の透視により得られる情報であるため、動体追跡装置の仕様や特性に影響される可能性がある。平成26年度、北海道大学病院に、新しい設計による次世代の動体追跡装置が導入され、そのデータを解析をすることでデータに含まれるノイズの大きさを調べ、ノイズを除去し、純粋な動きのデータを得るための検討を行った。 本システムの概要について、平成27年4月に横浜で行われた医学物理学会の学術大会にて報告を行った。
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