2015 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌に対する小線源治療併用強度変調放射線治療における適切な臓器線量制約の確立
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24791284
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
熊野 智康 金沢大学, 大学病院, 講師 (20377386)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 強度変調放射線治療 / 小線源治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、中高リスク前立腺癌に対して有用性が期待されている小線源治療・強度変調放射線治療併用療法において、重要臓器の適切な線量制約を明らかにすることを目的としている。当該年度においては、本治療を行った各症例に対して、小線源治療・強度変調放射線治療各々の治療計画装置上で重要臓器の線量体積ヒストグラムを作成し、それぞれの指標となる値の記録を継続し、それらをまとめた。また各症例において、治療前のTNM分類・血中PSA値・グリソンスコアーの記録や国際前立腺スコアー(IPSS)に基づく排尿症状や合併症に関する問診を継続するとともに、治療期間中および治療終了後、定期的に排尿・排便に関する有害事象の有無やIPSSに関しても評価を継続し、その結果をまとめた。 これらの結果から、小線源治療および強度変調放射線治療の各々において、尿道・直腸・膀胱・小腸といった危険臓器線量の評価指標が一定の基準以内であれば、急性及び晩期の有害事象発現頻度は低く、重篤な障害を生じることなく安全に治療可能であることを示した。その際、小線源治療においては高線量率および低線量率の両者に関して、別個に強度変調放射線治療時の適切な線量制約について検討し、その妥当性を明らかにした。さらに、強度変調放射線治療における治療範囲を前立腺局所の場合と骨盤リンパ節領域まで含めた場合との両者で検討を行い、それぞれの場合における適切な危険臓器に対する線量制約を明らかにした。
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Research Products
(2 results)