2013 Fiscal Year Research-status Report
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24791295
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮部 結城 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 特定講師 (60522505)
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Keywords | 放射線治療 / 4次元治療計画 / 呼吸性移動 / Deformable registration |
Research Abstract |
昨年度から引き続き、体内臓器呼吸性移動の再現性および変動量が線量分布に及ぼす影響の評価のため、治療計画および治療時に取得したX線透視画像、4次元CT(4D-CT)画像、胸壁マーカー移動量などの症例データを収集した。治療計画用4D-CTにおいて評価した呼吸性移動と、治療時のX線透視画像から解析した呼吸性移動を比較解析するために、相互情報量による類似度を基にCT画像とX線透視画像の呼吸位相合わせを自動で行う方法を考案し、プログラムを試作した。 肺がん10例、肝臓がん2例、膵臓がん3例を対象として、治療計画用4D-CTデータを用いてDeformable image registration(DIR)技術による臓器変形移動量計算および4次元線量分布計算の精度評価を実施した。DIRにより求めた呼気位相から吸気位相への体内臓器位置・形状の幾何変換マップを用いて、肺、肝臓、胃、十二指腸、などの臓器輪郭の変形を行い、マニュアル入力された輪郭と比較したところ、Dice coefficientによる評価で全臓器平均0.917と良好に一致した。しかし、放射線治療用体内植込み金属マーカーの変位量について、幾何変換マップから算出した変位量とマニュアル計測した値の比較では肝臓内で最大9.91mmの誤差がみられ、画像上の濃淡変化が小さく特徴点も少ない均質な領域において大きな誤差を生じる可能性があり、腹部領域における4次元線量計算の臨床使用には計算アルゴリズムの改良および症例毎の精度確認が必要であることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例データの集積、解析評価も計画通りに順調に進んでいる。 国内外の関連学会にて成果の発表も行った。
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Strategy for Future Research Activity |
4次元放射線治療として、呼吸同期照射や動体追尾照射といった臓器の呼吸性移動に対応した照射が可能な放射線治療装置が実用化されてきており、臨床現場に即した形で研究を進めていく。研究成果をまとめ関連学会や論文での発表を行い、外部の専門家の意見を聞き反映させる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
購入を予定していた線量測定用フィルムの納期が年度末に間に合わず購入延期となったこと、業務の都合により計画していた国際学会に参加できなくなったこと、により次年度使用額が生じた。 購入延期していた物品は早急に購入する。 学会参加のための費用は次年度に当初から計画していた分とあわせて関連学会に積極的に参加し、最新の情報収集および本研究成果の発表のために使用する。
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Research Products
(2 results)