2013 Fiscal Year Annual Research Report
プラスチックシンチレーション光を用いた線量検証プログラムの開発
Project/Area Number |
24791300
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
隅田 伊織 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10425431)
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Keywords | シンチレーション光 / リアルタイム / 線量検証 / QA |
Research Abstract |
プラスティックシンチレーション検出器(30 cm x 30 cm x 1 cm)および低照度まで可視化可能なCCDカメラを用いて、基礎的検討を行った。検討内容は、光量と放射線治療器のビーム出力(モニタユニット)の関係、低モニタユニット出力と光量の再現性・直線性を評価した。CCDカメラで得た光を3原色分解し、可視化感度の高い青成分を抽出し、輝度値として利用した。コントロール値として電離箱線量計で同様の照射を行い、シンチレーション光を利用した際の結果と比較した。シンチレーション光を用いた検出では5 MU以上で3%未満の再現性を得た。1 MUを除きシンチレーション光と電離箱線量計とのビーム出力に対する直線性は同等であった。 本研究では、シンチレーション光を利用した線量検証システム構築をめざし、外部放射線治療の中でも強度変調放射線治療への利用を想定した。したがって、低モニタユニット出力時のシンチレーション光を利用した直線性・再現性が電離箱線量計と比較して遜色ないことが必要である。使用したシンチレーション検出器は厚みが1 cmあり、照射により発光した領域に厚みを持つ。線量検証システムとして、実測値と計算値との誤差を評価する。従来から広く使用されるフィルムは検出器自体の厚みが1 mm以下であるため、比較のための計算線量面の厚みは1 mmで良いと考えるが、今回は検出器の厚みが10 mmであったため、計算線量は10 mm分の平均データを利用することが妥当であると判断した。 フィルムと比較しコスト面で再利用が可能なため経済的であること、放射線が照射された瞬間における線量を光を利用して検出できるため、ガントリ回転を伴う強度変調放射線治療等の4次元線量検出システムとして本システムは有効であると考える。
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Research Products
(1 results)