2013 Fiscal Year Research-status Report
人工ニューラルネットワークを用いた食道癌化学放射線療法の予後予測モデルの構築
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24791313
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渥美 和重 九州大学, 大学病院, 助教 (70625805)
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Keywords | 人口ニューラルネットワーク / 食道癌 / 化学放射線療法 |
Research Abstract |
過去に化学放射線療法を行った食道癌のデータを用い、年齢、性別などの患者背景や、血液検査や食道造影、食道内視鏡、CT、PETなど主に低侵襲的な画像検査などにより得られるさまざまな因子(腫瘍マーカー、腫瘍長径、TNMステージ、PETにおけるSUV値、Ki-67,PCNA,cyclin Dなどの免疫組織学的因子など)と治療効果、予後(生死、無病生存など)との関連性の評価を、従来汎用されてきたlog-rank法やcox比例ハザードモデルなどを用いて単変量解析、多変量解析により行った。 上記で関連性があると思われた予測因子を用い、治療効果、予後(治療後2年後の生死)を予測する下記のような階層型ニューラルネットワークモデルを構築中である。ソフトはmatlabを用いてモデルの構築を行っている。簡便に言うと、複数の予測因子を入力しすると、中間層での重みづけが行われ、予測される治療効果や生死が出力されるようなモデルである。過去症例における予測因子(入力データ)と、答えとなる実際の治療効果、予後(教師データ)との関連を学習させることによって、中間層における重みづけを行い、予測モデルを構築していくこととなる。必要な予測因子を適切に選択することにより、より精度の高い予測モデルの構築に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
過去に化学放射線療法を行った食道癌のデータを用い、年齢、性別などの患者背景や、血液検査や食道造影、食道内視鏡、CT、PETなど主に低侵襲的な画像検査などにより得られるさまざまな因子と治療効果、予後との関連性の評価を、従来汎用されてきたlog-rank法やcox比例ハザードモデルなどを用いて単変量解析、多変量解析により行った。 上記で関連性があると思われた予測因子を用い、治療効果、予後を予測する階層型ニューラルネットワークモデルを構築中である。
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Strategy for Future Research Activity |
構築された予測モデルに、モデルの構築の際に使用していない新しい症例での予測因子を入力することにより、治療効果、予後(治療後2年後の生存)の予測を行う。出力された治療効果、予後の予測値と、実際の治療効果、予後との相関を検討し、その精度の検証を行う。 治療後2年後の予後の予測が十分になされていたときは、さらに長期となる3年後の予後を予測できるモデルを再度構築し、同様に精度の検証を行っていく。 また、無病生存や局所制御などの他の予後に関する予測モデルを構築し、同様に精度の検証を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究の進歩により、さらに長期となる3年後の予後を予測できるモデルを再度構築し、同様に精度の検証を行う必要が生じたため、未使用額が生じた。 このため、3年後の予後を予測できるモデルの構築、精度の検証とシンポジウムでの発表を次年度に行うこととし、未使用額はその費用に充てることとしたい。
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