2014 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内トラップ機構に基づく新規68Ga標識腫瘍イメージング剤の開発
Project/Area Number |
24791316
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
淵上 剛志 長崎大学, 医歯学総合研究科(薬学系), 准教授 (30432206)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | PET / 68Ga / 葉酸受容体 / がん / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
PET用放射性核種である68Gaは、サイクロトロンを必要とせずに製造できるため、68Ga標識放射性薬剤の発展は、がんのPET診断普及へと繋がるものと期待される。そこで、多くのがん細胞に高発現している葉酸受容体(FR)に着目し、新規68Ga標識FRイメージング剤の開発を試みた。まず初めに基礎評価のために、半減期の長い67Ga(半減期; 78 時間)にて標識したFRリガンドの合成検討を行った。FRアゴニストを基本骨格とした67Ga-NOTA-NCS-folateおよびFRアンタゴニストを基本骨格とした67Ga-NOTA-NCS-thieno pyrimidine誘導体(67Ga-NOTA-NCS-TP)の標識合成を行い、高収率にて目的物を得た。続いて、FRを高発現しているKB細胞を用いた基礎的な評価を行った。最初に、67Ga-NOTA-NCS-folateの結合飽和実験を行ったところ、Kd値は40 nMと算出され、高い結合親和性を有することが示された。続く取り込み実験において、67Ga-NOTA-NCS-folate および67Ga-NOTA-NCS-TPはいずれもKB細胞に高い取り込み効率を示し、時間経過とともに集積が向上した。また、folateによる取り込み阻害実験により、FR選択的な取り込みであることが確認された。その取り込み率は67Ga-NOTA-NCS-folateよりも67Ga-NOTA-NCS-TPの方が高い傾向を示したことから、67Ga-NOTA-NCS-TPの方がFRイメージング剤として有望であることが示唆された。そこで、PETイメージング剤としての応用を目指し、68Ga-NOTA-NCS-TPの合成を同様の手法にて行い、高収率にて目的物の標識合成に成功した。現在、今回開発した68Ga標識リガンドの担癌マウスにおけるPET評価を進めているところである。
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Research Products
(18 results)
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[Presentation] プリオン病診断薬としての 125 I 標識ベンゾフラン誘導体の合成と評価2015
Author(s)
川崎 仁央, 小山 隆介, 淵上 剛志, 中垣 岳大, 佐野 和憲, 新 竜一郎, 吉田 さくら, 原武 衛, 小野 正博, 西田 教行, 中山 守雄
Organizer
日本薬学会第135年会
Place of Presentation
神戸学院大学(神戸市)
Year and Date
2015-03-25 – 2015-03-28
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