2013 Fiscal Year Annual Research Report
多機能分子プローブの開発による術前・術中センチネルリンパ節同定検査の統合
Project/Area Number |
24791320
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
井上 一雅 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (20508105)
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Keywords | 多機能分子プローブ / 近赤外光イメージング / 核医学イメージング / センチネルリンパ節 |
Research Abstract |
多機能分子プローブの開発による術前および術中のセンチネルリンパ節同定検査の統合を目的として、小動物SPECT/CT装置と蛍光CT装置から得られる画像の高精度融合技術の検討を行った。研究では、使用している小動物用SPECT/CT装置と蛍光CT装置との間に装置構造上の互換性が無いため、両装置に互換性のあるマウス用共通寝台の開発および両者の画像を高精度に融合させるために必要な基点マーカの検討を行った。共通寝台の開発では、寝台の形状およびマウスの固定体位について検討を行った。近赤外光イメージングでは、ガンマ線と比較して生体内透過力が弱いため、マウスの体位に依存してセンチネルリンパ節からの蛍光強度に差が生じることを確認した。膝下のリンパ節をターゲットとした場合、マウスの足を閉じて撮像したほうが良好な結果を示し、寝台の形状についても円柱状のものが妥当であることを明らかとした。次に、SPECT撮像に係る撮像条件の最適化を実施した。検討では、有効視野および性能の異なる2種類のマルチピンホールコリメータを用いて、得られる空間分解能、感度および濃度直線性について検討した。結果、ピンホール径が1.4 mmのマルチピンホールコリメータを用いることにより、センチネルリンパ節のイメージングにおいて必要な画質を確保することが可能であることを明らかにした。基点マーカの検討では、マーカの数、大きさ、設置場所および内封する放射性同位元素の放射能濃度および近赤外線蛍光色素の濃度の最適化を行った。これら共通ベッドの開発、撮像条件およびマーカの最適化を行った後に、高精度な画像融合が可能か否か検討した。マウス舌下に位置するセンチネルリンパ節の描出を目的とした核医学/近赤外光イメージングでは、基点マーカを基準にして両者の画像を高精度に融合させることが可能であり、多機能分子プローブの開発における評価方法を提供することが可能となった。
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Research Products
(16 results)