2012 Fiscal Year Research-status Report
ラットアナフィラキシーショック時の肝血管収縮に対する肝血管造影法による検討
Project/Area Number |
24791342
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
北楯 優隆 金沢医科大学, 医学部, 助教 (30460372)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 国際情報交流 / データベース |
Research Abstract |
ラットにおけるアナフィラキシーショック時に生じる肝血行動態の評価を血管造影法を用いて評価を行った。コントロール群およびアナフィラキシー群のラットを麻酔下に、門脈圧および体血圧をモニタリングする手術を施行した。この状態で、基準となる血管造影を施行後、アナフィラキシーショックを惹起させた後の血管造影を撮影した。コントロール群においては、アナフィラキシー群において門脈圧が最高点に達する平均時間を算出し、血管造影を施行した。血管造影により得られた画像をフィルムに出力し、基準となる血管造影像よりアナフィラキシーショック時の血管変化を幾何学的に変化率を算出した。加えて、組織学的な評価のため、アナフィラキシー群およびコントロール群のラットより肝臓を摘出し、ホルマリンに固定後に切片を作成、組織標本も作成を行った。 今後、詳細な評価および追加実験が必要となるが、現在までの実験結果では、ラットにおけるアナフィラキシーショック時には末梢門脈の著明な狭小化が生じる事により、門脈血流量が減少し、有効血液循環量の低下が生じていることを画像上にて得ることができた。さらに、組織学的な評価を加える事により血管造影による組織分解能を超えたレベルの血管動態を評価を可能とし、組織学的にも末梢門脈の収縮が示唆される所見を得ることができた。 このことにより、人体では評価が困難であったアナフィラキシーショック時における低血圧のメカニズムを解明する事に繋がると考えている。メカニズムが解明される事で、アナフィラキシーショックの発現および治療をより詳細に行うことが可能となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在、動物実験はほぼ終了している状態であり、実験の結果は実験開始前に予測された所見が得られている。さらなる検討を加えて、追加実験を行い更なるメカニズムの解明を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在得られている画像所見および組織学的所見を詳細に検討を行う必要がある。 血管造影にて得られた画像の評価には様々な方法があり、報告されている評価方法を試行し、最良の評価法を行う必要性がある。さらに、組織学的な評価を行うことで、血管造影にて得られた所見との相互関係を検討する必要性がある。 これらによって得られた所見より検討の結果を学会発表および論文投稿により発信する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(1 results)