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2013 Fiscal Year Research-status Report

高感度PETイメージングによる中枢神経疾患と脳血液関門機能の関連性の解明

Research Project

Project/Area Number 24791356
Research InstitutionNational Institute of Radiological Sciences

Principal Investigator

岡田 真希  独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージングセンター, 研究員 (00415407)

Keywords血液脳関門 / PET / アミノイソ酪酸 / メチルアミノイソ酪酸
Research Abstract

前年度でリポポリサッカリドによる血液脳関門(BBB)局所破綻モデルを用いた[3-11C]アミノイソ酪酸([3-11C]AIB)の有用性を示した。本年度ではさらにその有用性を検証するため以下の研究を行った。
1.AIBはシステムL輸送体でも脳内へ膜輸送されるためBBBが破綻していない場合でも脳へ取り込まれている可能性もある。一方、AIBの類似体であるN-メチルAIB (MeAIB) はシステムA輸送体でのみ輸送されることが知られている。そのため [11C]MeAIBを新たなBBB破綻のイメージングPETプローブとして、その評価を行うとともに、[3-11C]AIBと比較検討した。その結果、BBB破綻領域における両者の集積および対照領域との集積比はほぼ同等であり、取り込み定数(Ki)にも違いは見られなかった。これらの結果から[11C]MeAIBによるBBB破綻イメージングの有用性が確認されたと同時に、[3-11C]AIBの集積はシステムL輸送体による影響はほとんどないことが示された。
2.リポポリサッカリドは炎症変性を誘発するため、[3-11C]AIBが炎症に集積している可能性も否定できない。そのため、新たなモデル動物として、超音波とマイクロバブル(US-MB)およびマンニトールを用いたBBB開放モデルラットを作成し、[3-11C]AIB PET撮像を行った。US-MBを用いたモデル動物では局所的な[3-11C]AIB の集積が認められたが、マンニトールを用いたモデル動物では集積が認められた個体と認められない個体が存在した。マンニトールによって安定した破綻状態が得られていなかったことが原因であると想定された。US-MBによって炎症反応は認められていないため、[3-11C]AIBはBBB破綻をイメージングしていると示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は前年度に有用性の確認された[3-11C]AIBのほか新たに[11C]MeAIBを当研究所で標識合成し、PET撮像を行い両者の比較検討を行った。
[11C]MeAIBにおいてもBBB破綻のイメージングの有用性が確認されたと同時に、[3-11C]AIBの集積にシステムL輸送体による影響はほとんどないことが示された。
また、当初計画していた中枢神経疾患モデル動物を用いた検討は行っていないが、疾患モデル動物の測定を行う前に、確実にBBBの破綻が起きている他のモデル動物を用いた検討を行うことによって[3-11C]AIBの有用性の評価を目的としたためである。なお、今回新たに収束超音波―マイクロバブルおよびマンニトールを用いたモデル動物の作成を行い[3-11C]AIBの有用性を評価した。
これらは交付申請書に記載した計画の目的の内容に沿って、おおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

新たなBBB破綻モデル動物として、薬物送達システム研究で用いられている収束超音波とマイクロバブルを用いたBBB破綻モデルラット作成し、[3-11C]AIB PETイメージング研究を行う。
本モデルは局所的かつ一時的なBBB破綻モデルであるため、同一個体を用いて継時的にBBB破綻の様子(継続時間や破綻の程度)を追跡できるか検討する。
また可能であれば、本モデルの作成条件を変化させ、[3-11C]AIB PETイメージングが薬物送達システム研究に貢献出来得るかどうかを検証する。中枢神経疾患モデルを用いたイメージングを行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

成果が、論文発表までに至らず論文発表用に申請した研究費が次年度繰り越し分として生じた。
また、国際学会への参加を見送ったため国外旅費および参加費が次年度繰り越し分として生じた。
次年度でも論文発表用予算・旅費を申請しているため、当該研究費は次年度で消耗品として使用するものとする。
また進捗状況によっては論文発表用予算とする。

  • Research Products

    (1 results)

All 2013

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] [3-11C]AIBおよび[11C]MeAIBによる血液脳関門の高感度PETイメージング2013

    • Author(s)
      岡田 真希, 辻 厚至, 菊池 達矢, 脇坂 秀克, 岡村 敏充, 加藤 孝一, 張 明栄
    • Organizer
      第53回日本核医学会学術総会
    • Place of Presentation
      福岡市,福岡
    • Year and Date
      20131108-20131110

URL: 

Published: 2015-05-28  

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