2014 Fiscal Year Annual Research Report
アミロイドイメージングによる認知症診療への早期診断応用と費用対効果に関する研究
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24791363
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
伊藤 公輝 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (40602074)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 認知症 / PET / アミロイド |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度ではアミロイドを画像化する陽電子放出画像(PET)を撮像した99例から最終的に脱落例14名を除いた85名で評価した。前年度の結果を踏襲しNIA-AA (2011)を用いて、診療診断と研究診断の乖離を検討した。probable ADと臨床診断された患者で、アミロイドPET陽性かつMRIなどで神経障害ありと診断されたものは40名中27名であった。また、他の認知症の合併などの可能性があるpossible ADでは20名中6名でアミロイドPETが陽性であった。残り14名の陰性患者では他の疾患が原因である認知症と診断された。また軽度認知障害(MCI)の患者では25名中10名でAD病理が関連する病態と考えられた。3名はアミロイドPETが陽性であったが、MRIやSPECTでは異常が指摘できなかった。残りの患者はアミロイドPETが陰性であり、他の病態が認知機能低下の原因と考えられた。本研究では臨床的にADまたはMCIの患者において85名中37名が陰性となり、AD病理が関連する可能性は低いと考えられた。既存の文献の報告と同様に、概ね30%程度の臨床診断と研究診断の乖離があると考えられる。厚生労働省の平成22年の報告に基づき本邦の認知症患者を450万人とし、これまでの認知症の頻度の報告から約半数の200万人程度がADと診断されていると推測できる。これらの患者が一人当たり1日500円程度のADに対する薬剤を10年間服用すると、費用は約100万円必要となる。暫定的にADの可能性がある200万人のうち60万人程度(30%)の診断の変更が生じると考えると、6000億円程度の費用が病理学的ADの根拠に乏しいまま治療されている可能性がある。アミロイドPETの認知症診療に与えるインパクトは大きいが、アミロイドPET費用の設定が今後の重要な検討項目と考えられる。
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Research Products
(5 results)