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2013 Fiscal Year Research-status Report

治療用高エネルギー電子線の絶対線量計の開発

Research Project

Project/Area Number 24791365
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

田中 隆宏  独立行政法人産業技術総合研究所, 計測標準研究部門, 主任研究員 (30509667)

Keywords吸収線量 / 絶対計測 / グラファイトカロリーメータ / 治療用電子線
Research Abstract

本研究の目的は、治療用電子線の吸収線量の絶対計測が可能な線量計であるグラファイトカロリーメータの開発である。本グラファイトカロリーメータは、検出器と制御測定系に大別され、昨年度(平成24年度)は検出器の設計および組立を行った。設計した検出器の組立の過程でいくつかの課題が生じた。そのため、本年度(平成25年度)の前半は、検出器の再設計を行い、再度組立を行った。その結果、部品間のスライドの解消と薄膜蒸着グラファイトのクランプの強化に成功し、昨年度明らかになった課題を克服することができた。組立後の内部構造をX線撮影により評価し、設計通りの三重の中空構造であることを確認した。組立後、検出器の配線を行った。配線に使うワイヤーは検出器の不純物となるため、微細なワイヤーを使い温度計とヒーター(共にサーミスタ)の配線を行った。検出器に関しては、ほぼ設計通りに組み立てられることを確認した。
本年度の後半は、制御測定系の開発を行った。交流駆動のブリッジ回路とゼロ検出器としてデジタルロックインアンプを使用した精密な温度測定系を構築し、単体では十分な精度であることを確認した。現在、この制御測定系によって検出器を制御できるように、結線用回路の製作および制御プログラムの開発を進めている。
以上のように、検出器と制御測定系の両方について、それぞれは単体では設計通りに開発を進めることができている。次年度は、検出器と制御測定系を組み合わせて線量計として駆動できるシステムを早急に構築し、電子線やX線を使って本グラファイトカロリーメータが絶対線量計として機能するかの実証実験を進めていく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度(平成24年度)の検出器の開発で明らかになった課題を克服するため、検出器の再設計等を行った。そのため、その分(約半年)当初の計画から遅れが生じた。しかし、それ以外の課題は現在は見つかっていないため、本研究課題の期間内(平成24~26年度)での研究の遂行は可能であると考えている。

Strategy for Future Research Activity

次年度が本研究課題の最終年度である。次年度の前半までに検出器を制御測定系で制御できるシステムを構築し、本グラファイトカロリーメータを線量計として駆動できるようにする。次年度の後半には、電子線やX線を使って絶対線量計としての性能評価を行う予定である。研究の進捗に伴い新たな課題が生じる可能性はあるので、前倒しで研究を進めていく方針である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

検出器等の開発に必要な部品の設計を自分で行うことにより開発費用を予定よりも抑えることができた。また、見積もり合わせを行うことによって、価格を想定よりも抑えることができた。以上の理由から、次年度使用額が生じた。
次年度予定している性能実証に必要な部品(治具など)の購入に充てるなど、本研究課題を遂行するために計画的に使用する。

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Published: 2015-05-28  

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