2013 Fiscal Year Research-status Report
動物および外科標本を活用した消化器癌の血管リンパ管新生と転移カスケードの解明
Project/Area Number |
24791368
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐々木 宏之 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (90625097)
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Keywords | 消化器癌 / 実験外科学 |
Research Abstract |
大腸癌細胞株の同所移植を行ったマウスの原発巣(盲腸)と転移巣(肝臓、肺、リンパ節、腹膜など)に由来する600パラフィン検体を用いて、免疫組織化学染色(血管新生(抗CD34抗体)、リンパ管新生(抗D2-40抗体)、VEGFその他)さらに上皮間質変換の研究を進めている。EMT (Epithelial-Mesenchymal Transition)については、E-cadherin, vimentin, cytokeratinそのほかの免疫組織化学染色を行い、各々の特徴を有する細胞株を同定してきた。16種類の大腸癌細胞株における免疫組織化学染色様式は極めて特徴的であり、これらの細胞株のうちHT-29、SW948などを「上皮形質群」、HCT116、SW48などを「EMT形質群」、SW480、COLO320などを「間質系形質群」に分類できた。これらの大腸癌細胞株に由来するcDNAマイクロアレイデータとの相関解析を行ったところ候補遺伝子としてSERPINI1, CHST11, AGR2, FBP1, FOXA1の5遺伝子を抽出することが出来た。現在、さらにin silico解析、siRNAを基盤とするin vitro, in vivo解析、それ以外の遺伝子個別の機能解析へと進めている段階である。免疫染色等を含めた臨床検体(外科切除標本)におけるこれらの遺伝子群の発現と臨床情報を対比させ、治療標的としての妥当性を更に明らかにしていく。日本消化器外科学会等で研究成果の報告を行うとともに、情報収集を進める。なお得られた結果については現在、英文誌に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この研究では、学位取得を目指す東北大学大学院医学系研究科生体調節外科学教室の大学院生を指導しながら研究を進めている。16種類の大腸癌細胞株におけるE-cadherin, vimentin, cytokeratinそのほかの免疫組織化学染色様式は極めて特徴的で、これらの細胞株のうちHT-29、SW948などを「上皮形質群」、HCT116、SW48などを「EMT形質群」、SW480、COLO320などを「間質系形質群」に分類できた。ここから、これら大腸癌細胞株のcDNAマイクロアレイデータと相関解析し、EMTに関与すると考えられる5つの候補遺伝子を抽出できた。現在、さらにin silico解析、siRNAを基盤とするin vitro, in vivo解析、それ以外の遺伝子個別の機能解析へと進めるべく、計画を進めている。なお得られた結果については現在、英文誌に投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
抽出した候補遺伝子について、siRNAを基盤とするin vitro, in vivo解析、それ以外の遺伝子個別の機能解析へと研究を進め、臨床検体(外科切除標本)におけるこれらの遺伝子群の発現と臨床情報を対比させ、治療標的としての妥当性を更に明らかにしていく。
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