2012 Fiscal Year Research-status Report
免疫順応を誘導する、HLA-class II 分子結合タンパク質の同定・機能解析
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24791371
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩崎 研太 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 寄附講座講師 (10508881)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 移植 / 免疫順応 / HLA |
Research Abstract |
本研究を遂行するに辺り、定常状態ではHLA class II発現がない内皮細胞において、IFNγ刺激によりclass II-DR発現が認められた。またその際class Iの発現も上昇していた。HLAのタイピングを行い、その情報を元にHLAの型に一致する抗体を持つ患者血清と混合したところ、IgG抗体接着を認めた。HLA class II-DRが発現する状態では、免疫保護効果があるHLA class I抗体量において、内皮細胞傷害も上昇し、ERKの活性化に伴う内皮細胞活性化が確認された。今条件下では細胞保護遺伝子は誘導されない一方、HLA-DR抗体接着により補体制御因子であるCD59の発現減少が確認された。慢性期におけるドナーに対するHLA抗体のなかでも、HLA class II抗体は予後不良になるケースが多い。しかしながら、その理由は解明されていない。本研究では、HLA class II抗原が発現している状況では、CD59の発現を減弱させ免疫順応を容易に獲得できない可能性を示した。Accommodation誘導法を開発することがこれからの課題となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度における最大の目標である、内皮細胞でのHLA class II抗原の発現を安定に誘導することが出来た。さらにHLAタイピング、血清処理による抗体価接着、これまでのclass I/ABOでの研究を元にしたシグナル伝達との比較が可能となり、一定の知見を得ることが出来た。得られた情報を元に国内学会での発表をすることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究との比較検討において、新たな知見を得ることが出来た。このメカニズムを、少しでも明らかにすることが出来れば、移植後慢性期における問題であるHLA class II抗体を起因とした抗体関連型拒絶反応に対する戦略を構築することが出来るはずである。今後、シグナル伝達とHLA class II抗原に結合するタンパク質の同定を目的に研究を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
シグナル伝達の解明のための、阻害剤・抗体の購入。また消耗品の購入となっている。万が一新たな知見を得ることが出来なければ、HLA class II抗原に結合するタンパク質同定を目的としたプロテオミクス解析を行う予定である。
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