2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24791425
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
西本 新 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90396325)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | JAB1 / 蛋白質間相互作用 / STAT3 / HIF-1 |
Research Abstract |
本年度は、ヒト大腸癌細胞株を用いて、JAB1とSTAT3, JAB1とHIF-1αの蛋白質間相互作用やJAB1ノックダウンによるSTAT3, HIF-1α活性(標的DNAに対する結合能や標的遺伝子の発現量)の変化、さらに抗癌剤抵抗性の変化を検討した。まず、ヒト大腸癌細胞株の核抽出液を準備し、ウェスタンブロット法により核内におけるJAB1, STAT3およびHIF-1α蛋白質の発現を確認した。さらにその核抽出液を用いた免疫沈降によりJAB1とSTAT3, JAB1とHIF-1αの蛋白質間相互作用が認められた。次にJAB1に対するsiRNAを用いてJAB1の発現抑制を行い、ゲルシフトアッセイによりSTAT3およびHIF-1αの標的DNAに対する結合能を検討したところ、STAT3およびHIF-1αの標的DNA結合能の減少が認められた。さらに、これらの転写因子の標的遺伝子であるc-Myc, Bcl-2, Oct4, MRP-1の発現量の減少も認められた。最後に抗癌剤誘導性のアポトーシスにおけるJAB1発現抑制の効果を検討したところ、JAB1ノックダウンにより抗癌剤誘導性のアポトーシスが増強されることが観察された。 以上の結果より、核内においてJAB1がSTAT3およびHIF-1αと結合し、それらの標的DNAに対する結合を安定化させることによって標的遺伝子の発現を誘導し、抗癌剤抵抗性の獲得に貢献していることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
核内においてJAB1がSTAT3およびHIF-1αと結合し、それらの標的DNAに対する結合を安定化させるという新規の制御機構を明らかにし、さらにそれらの標的遺伝子の発現を誘導して、抗癌剤抵抗性の獲得に貢献していることが明らかになったため。
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Strategy for Future Research Activity |
JAB1ノックダウンのみならず、JAB1過剰発現の系によってこれまでに得られたデータの裏付けが取れるかどうか検討する。さらに、転移におけるJAB1の役割も明らかにしていきたい。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(2 results)