2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
24791453
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
新宮 康栄 北海道大学, 大学病院, 助教 (30617064)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 術後心房細動 / 脂肪酸代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
「心筋興奮―収縮連関の遅延」は不整脈の誘発や糖尿病患者の心筋障害に関連しているとされる。H24年度に若手研究(B)での研究採択を経て「術後心房細動とインスリン抵抗性との関連」を心筋興奮―収縮連関の遅延がそのメカニズムであると仮定して29例の患者で検討し中間解析を行った。術後心房細動(PAf)を15例 (52%) に認め、約8割の症例に薬剤あるいは電気的除細動を要した。術前空腹時遊離脂肪酸値はPAf群 (n=15) で非PAf群(n=14)よりも有意に低値であった(320±145 vs. 473±219 μEq/L; p = 0.046)。空腹時血糖値(104±19 vs. 98±10 mg/dl)、血中インスリン濃度(6.1±3.4 vs. 4.5±2.6 μU/ml)、HbA1c (5.7±0.8% vs. 5.5±0.3%)、HOMA-R (1.74±1.19 vs. 1.08±0.69)もPAf群で高い傾向にあったが有意差はなかった。一方、メカニズムと推測した心筋興奮―収縮連関の遅延と術後心房細動に有意な関連は認められなかった(p=0.37)。 以上より術後心房細動とインスリン抵抗性との関連は示唆されたものの、術前の心筋興奮―収縮連関の遅延が術後心房細動のメカニズムである可能性は低いと考えられた。一方で血中遊離脂肪酸に差を認めたことから心筋脂肪酸代謝と術後心房細動との関連を分子生物学的に今後検討する予定。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
中間解析にて当初メカニズムとして考慮していた術前の心筋興奮―収縮連関の遅延に差がなかったものの、術後心房細動とインスリン抵抗性との関連は示唆されているため。
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Strategy for Future Research Activity |
術後心房細動とインスリン抵抗性との関連は示唆されたものの、術前の心筋興奮―収縮連関の遅延が術後心房細動のメカニズムである可能性は低いと考えられた。一方で血中遊離脂肪酸に差を認めたことから心筋脂肪酸代謝と術後心房細動との関連を分子生物学的に今後検討する予定。具体的には現在の心筋検体を用いてRT-PCR、Western blottingにて脂肪酸代謝関連遺伝子発現およびタンパク発現に関して研究をすすめる。
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