2012 Fiscal Year Research-status Report
肺腺癌におけるアロマターゼの発現とその意義についての検討
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24791454
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
田中 和美 群馬大学, 医学部, 医員 (30526843)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 肺腺癌 / アロマターゼ / 女性ホルモン |
Research Abstract |
1) 肺腺癌組織を用いたアロマターゼ、性ホルモン受容体( ERs,PR)、HER2、Ki-67に対する免疫染色 現在免疫染色の解析が終了している検体は157例で、アロマターゼ,ERα,ERβ,PR,HER2の陽性率はそれぞれ88.5%,1.9%,80.1%,2.6%,4.5%であり、72.4%がアロマターゼとERβ共に陽性であった。これらの結果と臨床病理学的因子の間には相関は認められなかった。次にKi-67の免疫染色を行った。Ki-67の抗体の一つであるMIB-1の陽性率(MIB-1 index)は癌細胞の増殖能を反映しており、核分裂像に代わる客観的指標として広く用いられてきている。結果としてMIB-1 indexの平均値は18.0%で、アロマターゼの発現の有無による有意差は認められなかった。しかし、肺腺癌の多くの症例でアロマターゼが発現していることは明らかであり、今後の研究により腫瘍内のアロマターゼを介して作られたエストロゲンが癌の発育・進展に関与していることが明らかとなれば、アロマターゼ阻害剤(AI)が肺腺癌に対しても臨床応用できる可能性が期待できる。 2) 肺腺癌におけるEGFR,KRAS,BRAF変異解析と、アロマターゼ、性ホルモン受容体(ERs,PR)、HER2の蛋白発現との相関の検討 EGFR,KRAS,BRAF変異解析は、現在のところ351例終了しており、変異率はそれぞれ45.0%,14.1%,1.0%であった。この中で、アロマターゼの免疫染色を行った157例については相関は認められなかった。これらの遺伝子変異の有無で、イレッサに代表されるEGFR-TKIの効果に差が出るとされており薬剤選択の指標となっているが、アロマターゼの発現と相関がなかったことから、AIが肺腺癌に対して臨床応用されるようになれば、変異の有無に関係なく幅広い症例に使用できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の研究に時間を取られたことや、計画書にはない実験とその解析に時間がかかってしまったことに加え、入手した抗体を全て使い終わり、追加で申請を提出しているが海外とのやり取りで時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね研究計画書に則って進めて行く予定であるが、本研究においてこれ以上症例数を増やすことで現時点と比べて大幅に結果が変わる可能性は低いと思われる。抗体の購入にも費用が多くかかるため、今後解析を進めて行く中で、症例を増やさずに別の項目(次の段階)の実験を進めることを優先することも考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
前年度未使用額がわずかにあるが、次年度の研究費と合わせ、主に実験に必要な試薬類の購入に使用する予定である。また、研究に関連する論文が投稿に至れば、投稿に必要な費用としても使用する予定である。
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Research Products
(3 results)