2014 Fiscal Year Annual Research Report
薬剤溶出性またはペプチド含有生体吸収性担体を用いた大動脈瘤手術材料の開発
Project/Area Number |
24791459
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
寺澤 幸枝 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (50566990)
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Project Period (FY) |
2013-02-01 – 2015-03-31
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Keywords | 大動脈手術 / 大動脈瘤 / フェルト / ラッピング手術 / 生体吸収性材料 / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
1.材料の検討:新たな材料開発チームに協力いただき(物質・材料研究機構:NIMS 荏原研究室)、ポリカプロラクトンとDLポリラクチドを基材としたをポリマーで、60:40の比率で混和することで、ある程度弾性をもつ素材が完成し、これを用いて材料の開発を行った。その物性を計測するとともに、生体内での吸収程度をマウス皮下植え込みテストで検証した。6ヶ月間で細分化するが、完全に吸収はされなかった。 2.ペプチド付与方法の検討:ポリマーの表面にsulfo-SANPAHをクロスリンカーとして用いてRGDSペプチドを修飾付与することに成功した。in vitroでの細胞接着試験では、ペプチド付与材料が細胞接着性で勝っていた。 3.大動物実験:イヌ胸部下行大動脈吻合術施行時の補強材として施行。RGDSペプチド付与材料となしで比較検討。(手術操作)通常のフェルト材と同様に使用した。5-0プロリンで吻合したが、作製した補強材は糸によるカッティングを起こし、追加縫合を要した。(組織所見)術1ヶ月後の所見では縫合は成立し、仮性動脈瘤は形成しなかった。組織学的には生体吸収性材料はまだ吸収されていなかった。残念ながらペプチドの付与による細胞の集積の差異は同定できなかった。
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