2012 Fiscal Year Research-status Report
NOGマウス上での肺癌幹細胞高度濃縮腫瘍構築モデルの確立と肺癌幹細胞の同定
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24791480
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Research Institution | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
中川 隆行 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), その他部局等, 研究員 (10626261)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 肺癌 / 癌幹細胞 |
Research Abstract |
ヒト非小細胞肺癌により確立されたヒト非小細胞肺癌免疫不全マウスを用いたがん幹細胞の解析・肺がん幹細胞を標的とした画期的な治療法や、治療効果予測を開発するために以下を実現させるべく研究を行った。1) 超免疫不全NOGマウス皮下でヒト肺がん組織を十代以上継代することにより、がん幹細胞が高度に濃縮された腫瘍構築モデルを確立する。2) がん幹細胞が高度に濃縮された腫瘍組織と由来組織において、RNA,microRNA,non coding RNAの発現をアレイによって網羅的に解析し、がん幹細胞に特異的に発現する分子を同定する。3) がん幹細胞に特異的に発現する分子を標的とした治療効果をin vitroとがん幹細胞濃縮マウスモデルで確認する。4) 普遍的な非小細胞肺がん幹細胞マーカーを同定する。その結果、NOGマウス皮下で肺がん組織より10代継代することが可能であり、現在その腫瘍よりRNAを抽出し、親組織のそれを材料に網羅的遺伝子解析を行い、発現プロファイルの差を検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非小肺癌組織を免疫不全マウスで10代以上継代している報告はほとんどなく、非常に難しいと思われていた。しかし、本研究では最も危惧していた継代に成功したことから、概ね順調と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
継代を重ねた組織、親組織よりtotal RNAを抽出し、cDNA microarray、さらにmicroRNAarrayによる網羅的遺伝子解析を行う。それによって、癌幹細胞の性質を制御するRNA、microRNAの同定を試みる。候補に挙がった分子を肺癌細胞に遺伝子導入による強制発現あるいはshRNA導入による発現抑制を行い、その癌幹細胞性に対する制御機能を確認する。同定した分子を標的とした治療効果を確認する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
cDNAarray, microRNAarrayによる網羅的遺伝子解析が頻回に必要であり、遺伝子導入や遺伝子作製が必要である。さらに免疫不全マウスを相当数必要とする。
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Research Products
(1 results)