2012 Fiscal Year Research-status Report
GSK3βを分子標的とする悪性グリオーマ治療の基礎基盤の構築
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24791491
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮下 勝吉 金沢大学, 医学系, 助教 (80624874)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 分子標的治療 |
Research Abstract |
GSK3βを分子標的とする悪性グリオーマ治療において、当科ではGSK3β阻害効果を有する既存薬剤を用いた第I・II相臨床試験を行っている。本年度も1例の再発悪性グリオーマ患者で、手術摘出が難しい例に対し上記治療を行い、現在治療継続中である。 また、GSK3β阻害によるin vivoでの阻害効果ならびに分子機構の解明が重要であり、剖検を得られた患者の腫瘍検体を用い解析を行った。免疫組織染色による検討では、in vivoでのGSK3β阻害効果や薬剤感受性に関与するMGMTの発現低下、細胞増殖の抑制を確認した。この結果は日本脳神経外科学会総会、日本脳腫瘍学会で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
悪性神経膠腫の再発例では、可能な場合は条件が許す限り外科的治療を行うが、手術が難しくGSK3β阻害薬を使用する症例が限られる。 分子学的検討についても、初回手術標本と剖検標本とを対比させることが望ましいが、前述の如く症例に制限がある。
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Strategy for Future Research Activity |
GSK3β阻害作用を有する薬剤を使用した臨床試験の症例を集積し、その画像的、臨床的効果ならびにPFSやOSに与えるデータを蓄積する。 現在までに得られた検体を元に、さらに免疫組織学的検討ならびに分子生物学的検討を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
分子生物学的検討、免疫組織学的検討に必要な物品類
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