2012 Fiscal Year Research-status Report
運動器連結システムの構築におけるコラーゲン線維形成の機能的役割
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24791540
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
滝本 晶 京都大学, 健康長寿社会の総合医療開発ユニット, 特定助教 (00378902)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 腱 / 靭帯 / コラーゲン / Scleraxis |
Research Abstract |
ScxCre Tg; Hsp47flox/flox及びScxCre KI; Hsp47flox/floxを作成し解析した。ScxCre Tg; Hsp47flox/floxの骨格は、胎生18.5日において上肢の一部に湾曲が認められた。一方、ScxCre KI; Hsp47flox/floxでは、胎生期における骨格形成に異常は認められなかった。また、出生後の生存期間についてもScxCre Tg; Hsp47flox/floxとScxCre KI; Hsp47flox/floxの間で大きな違いが認められた。組織学的解析から、これらのHsp47のCKOマウスでは、コラーゲン線維形成が障害されることが明らかになった。 ScxCre Tg及びScxCre KIマウスをレポーターマウス(Rosa26RまたはAi14マウス)と交配し、詳細に解析した結果から、これらのマウスでは、Creの発現部位及び発現レベルが異なっていることが明らかとなった。従って、それぞれのマウスで作製したHsp47 CKOマウスの表現型の違いは、この発現の違いに起因することが考えられた。ScxCre Tgでは、Cre の異所性の発現が考えられたが、複数のTgラインでの詳細な解析により、発生の初期では、Scxが腱・靭帯原基だけでなく、軟骨の原基にも発現していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ScxCre Tg及びScxCre KIを用いて作製したHsp47 CKOマウスの表現型解析は順調に進行している。Scx発現細胞の分化系譜が、より詳細に明らかになったことにより、これらの二種類のマウスを使用して今後の解析対象とする組織の部位及び時期を決定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
出生前の組織を対象とした解析では、ScxCre Tg; Hsp47flox/floxを使用する。一方、線維軟骨等、出生後に形成される組織を対象とした解析では、ScxCre KI; Hsp47flox/floxを使用する。石灰化部位を含む組織では、川本法により非脱灰凍結切片を作製して解析に用いる。それぞれのマウスにおけるコラーゲン線維形成に関しては、電子顕微鏡による画像解析を行う。ScxCre Tg; Hsp47flox/floxの解析から、腱・靭帯形成におけるHsp47の欠損の影響は、部位によって異なっていることが明らかとなった。このことから、Bip/Grp78等の小胞体ストレスマーカーの発現を調べることにより、腱・靭帯の形成部位による小胞体ストレスに対する感受性の違いについて検討する。また最近、小胞体ストレスは、様々な細胞の分化にも影響することが明らかとなってきていることから、Scx発現細胞の分化状態についても、分化転換の可能性を含めて詳細に解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
解析対象としているマウスの維持経費に使用する。また、免疫組織学的・分子生物学的解析のため、抗体及び酵素等の試薬の購入が必要となる。得られたデータを解析するための機器類のメンテナンス及び消耗品の購入に使用する。
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Research Products
(4 results)