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2013 Fiscal Year Annual Research Report

分泌型マイクロRNAによる癌骨転移の分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 24791567
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

砂村 聡子  慶應義塾大学, 医学部, 特任助教 (20570386)

Keywords癌 / 骨転移 / マイクロRNA / 骨代謝
Research Abstract

本研究は「癌の骨転移」という視点から骨代謝に関わる新規マイクロRNA(miRNA)を探索し、骨転移におけるmiRNAによる骨代謝調節の分子機構の解明を行うことを目的とした。
miRNAは、細胞内に存在する長さ20~25塩基ほどのRNAで、他の遺伝子の発現を調節する機能を有し、細胞の発生、分化、増殖、癌化等の細胞機能の根幹に関わっていることが知られている。従来、miRNAは細胞内でのみ機能すると思われてきたが、近年、細胞外へ放出される膜結合小胞であるエクソソームの中にmiRNAが存在することが明らかとなった。エクソソームは新たな細胞間コミュニケーションツールとして注目されている。
我々は、癌の中でも高頻度で造骨性骨転移を生ずる前立腺癌に着目した。前立腺癌細胞が分泌するエクソソームが転移先の骨形成細胞群に取り込まれ、エクソソーム内のmiRNAが受け手の細胞内で機能し、それにより骨代謝機能を調節している可能性を考えた。
まず、ヒト前立腺癌細胞株の培養上清からエクソソームを単離し、エクソソーム中のRNAを抽出した。このRNAを用いてmiRNAマイクロアレイを行い、前立腺癌細胞が分泌するmiRNAプロファイルを解析した。他の癌種でも同様のアレイ解析を行い、ヒト前立腺癌細胞で特異的に分泌されているmiRNAを同定した。それらmiRNAの中で骨形成能を高めるはたらきを有するmiRNAを同定するために、ヒト前立腺癌が分泌するmiRNAを骨芽細胞株で過剰発現させ、骨芽細胞分化マーカーであるアルカリフォスファターゼ活性を上昇させるmiRNAを絞り込んだ。候補miRNAを過剰発現するヒト前立腺癌細胞株を樹立し、免疫不全マウスに移植し、in vivoイメージングシステムを用いて癌の転移の様子を観察した。造骨性骨転移に関与していると思われるmiRNAの特定を進めているところである。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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