2012 Fiscal Year Research-status Report
心筋IKsチャンネルに対する吸入麻酔薬と交感神経刺激の相互作用
Project/Area Number |
24791576
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
三國 生臣 旭川医科大学, 医学部, 助教 (10623895)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 麻酔学 / 吸入麻酔 / 交感神経刺激 / IKsチャンネル |
Research Abstract |
本研究を行う実験環境を整えるため、パッチクランプ法による実験を進めるにあたって必要な顕微鏡用温度制御記録チャンバーをはじめとする各種実験備品、データ解析ソフトなどのコンピューター備品、細胞培養に必要なDMEM溶液をはじめとする各種薬剤、細胞培養用フラスコ、細胞培養用試験管などを購入した。 平成24年度は研究実施計画書にあるように、Wild-type KCNQ1を用いて正常型IKsに対する吸入麻酔薬と交感神経刺激の相互作用に関する研究を進めた。交感神経刺激には研究実施計画書のとおりにイソプロテレノールを用いることとしたが、吸入麻酔薬に関しては研究実施計画書で言及したセボフルランに加え、これまでにパッチクランプ法を用いたイオンチャンネルの研究で数多く用いられてきたイソフルランも用いて研究を進めることとした。 パッチクランプ法による実験は僅かな電気的ノイズでも取得データには大きな電気的ノイズとして混入し研究結果が大きな影響を受ける。本研究においてもこれまでパッチクランプ法を行っていなかった新しい実験室を用いて実験を行っている都合上、電気的ノイズを完全に排除出来る環境が完成しておらず、データ取得が不安定となることがある。IKsに関するデータ取得とともに電気的ノイズが混入しないような実験環境の構築も進めているところである。 また基礎研究経験のない共同研究者らに細胞培養方法やパッチクランプ法によるデータ記録・解析方法の指導も行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実施計画書では平成24年度中に正常型IKsに対する吸入麻酔薬と交感神経刺激の相互作用の検討を終了する予定だったが、新しい実験室の環境整備等に予想以上に時間がかかり検討終了までは至っていない。パッチクランプ法などの電気生理学に関する実験は安定したデータ取得までの環境整備に時間がかかるが、一度データが安定して取得出来るようになると研究の進展速度が一気に上がるので、安定してデータを取得できる実験環境を可能な限り早く構築したい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度中には正常型IKsに対する吸入麻酔薬と交感神経刺激の相互作用の検討を終了させ、その後は変異型IKs(A341V型を予定)に対する吸入麻酔薬と交感神経刺激の相互作用の検討を開始する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
消耗品の購入の他、日本国内や外国で行われる学術学会への旅費として使用する予定である。
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