2014 Fiscal Year Annual Research Report
局所麻酔薬の心毒性に対するリピッドレスキューの機序解明
Project/Area Number |
24791619
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松浦 正 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90619793)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 局所麻酔薬 / 脂肪乳剤 / ランゲンドルフ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続きパッチクランプ法でモルモット心筋細胞Naチャネルの記録を行い、ブピバカインの心毒性に対する脂肪乳剤の効果を検討した。灌流液に脂肪乳剤を加えるとブピバカインによるNaチャネル抑制は改善した。局所麻酔薬の主作用チャネルであるNaチャネル抑制を回復させることがリピッドレスキューに関与している可能性が示唆された。 次にin vivoモデルを用いた実験を行った。セボフルラン全身麻酔下のモルモットを気管切開し人工呼吸を行う。頚動静脈にカテーテルを挿入し、静注薬として①「ブピバカイン3mg/kgを 生食7ml/kgに溶解した群」、②「ブピバカイン3mg/mlを脂肪乳剤(20%リピッド)7ml/kgに溶解した群」、③「②を遠心して脂肪層を除去した遠心液 7ml/kg」の3群に分けて血行動態と心電図変化を測定した。平均血圧(mBP)、心拍数ともに遠心液と脂肪乳剤で生食より有意に高く(n = 3 - 5, sBP; p < 0.001)、遠心液と脂肪乳剤で有意な差を認めなかった。これらの結果から、ブピバカインによる心毒性に対する脂肪乳剤の効果には「lipid sink」による部分が大きいことが示唆された。
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