2013 Fiscal Year Research-status Report
骨盤内手術による勃起障害メカニズムの解明と新たなニューロエンジニアリングの開発
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24791632
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山下 慎一 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (10622425)
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Keywords | 勃起障害 / 骨盤内手術 |
Research Abstract |
骨盤内手術後の勃起障害発生メカニズムを解明および勃起障害を改善させる治療法を開発するために、ラット海綿体神経剥離モデルを用いて研究を行った。 平成24年度の研究にてラット海綿体神経剥離モデルに組織接着用シートを使用することで術後の勃起機能を改善させる傾向を認めた。そこで、平成25年度はさらに数を増やし、組織接着用シートの有効性を検討した。そして、組織接着用シートが術後の勃起機能を改善させることを見出し、本研究成果を泌尿器科再建再生研究会、アメリカ泌尿器科学会総会、The 14th Biennial Meeting of the Asia-Pacific Society for Sexual Medicineで報告した。 組織接着用シートは泌尿器科手術の術中の出血コントロール目的に臨床の現場ですでに使用することが可能である。そこで、本研究成果をもとに前立腺癌で神経温存前立腺全摘術を施行する症例を対象に組織接着用シートの有効性を検討する前向きの臨床試験を立案し、臨床試験の遂行の準備を行った。 平成26年度はラット海綿体損傷モデルを用いて、炎症や癒着などを免疫組織化学や分子生物学的手法にてそのメカニズムを検討する予定である。また、組織接着用シートの有効性を明らかにするために、東北大学倫理委員会の承認を得て、前立腺癌にて神経温存前立腺全摘術を施行する対象に前向きの臨床試験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究目的は骨盤内手術後の勃起障害を改善させる治療法を開発することであり、ラット海綿体神経剥離モデルを用いた基礎研究をもとに、神経温存前立腺全摘術症例を対象に組織接着用シートの有効性を検討する前向きの臨床試験を計画することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で見出した組織接着用シートの有効性を明らかにするために、前立腺癌にて神経温存前立腺全摘術を施行する対象に前向きの臨床試験を行う予定である。 また、ラット海綿体損傷モデルを用いて、炎症や癒着などを免疫組織化学や分子生物学的手法にてそのメカニズムを検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額である。 次年度使用額と平成26年度請求額をあわせ、平成26年度の研究遂行に使用する予定である。
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Research Products
(4 results)