2013 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌前癌病変におけるTXNIP―ARRB2経路を介した細胞膜情報伝達制御の解明
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24791633
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高岡 栄一郎 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50625340)
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Keywords | TXNIP / BBN / EMT / E cadherin |
Research Abstract |
“TXNIP-ARRB2経路を介した細胞膜情報伝達制御の解明”という課題に対し、膀胱癌細胞株を用いたTXNIP強制発現膀胱癌細胞株の樹立を試みたがtransfectionを得られなかった。また、TXNIP-KO mouseを用いたBBN発癌実験ではTXNIP-KOとwild typeの間で膀胱癌表現型において有意な差を認めなかった。次にTXNIP knock out mouseにおける分子学的変化探索のため、増殖マーカー、幹細胞マーカー、上皮間葉転換(EMT)マーカー、ヘム合成系マーカーの網羅的免疫組織学的染色を行ったところ、EMT関連マーカーであるE-cadherinの発現がTXNIP knockout mouseの膀胱尿路上皮、膣上皮、直腸上皮において発現が低下しているという結果を得た。western blotにおいてもTXNIP knockout mouseでE- cadherin発現の低下を確認した。これらからTXNIP-ARRB2経路によるE-cadherinの発現調整が膀胱発癌に寄与しているのではないかという仮説を立て、表在性、浸潤性膀胱癌細胞株ならびに正常尿路上皮におけるE-cadherin、TXNIPの発現をタンパク、mRNAレベルで解析したところ正常尿路上皮に対し、表在性膀胱癌細胞株においてE-cadherin、TXNIPのタンパク、mRNAレベルでの発現亢進を認めた。以上より、TXNIPによるE-cadherinのスイッチングが正常尿路上皮から表在性膀胱癌への発癌過程に関与している可能性が示唆された。
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