2013 Fiscal Year Research-status Report
腎結石防御における熱受容体(TRPV1)作動薬の抗アポトーシス効果とその臨床応用
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24791666
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小林 隆宏 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (90534743)
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Keywords | 尿路結石 / ミトコンドリア傷害 / CGRP / IGF-1 |
Research Abstract |
[1]腎結石形成モデル動物に対するTRPV1作動薬の投与と結石予防効果の検証 昨年、対象群となる腎結石形成モデルの作成に成功し、腎組織・解析用検体の保存は終了した。TRPV1(作動薬として投与を予定していた8-methyl-N-vanillyl-6-nonenamide (Capsicine)は、投与によってマウスの食欲低下・体重減少が著しく、死亡が相次いだ。このため本研究のTRPV1作用経路上にある、CGRP(calcitonin gene related to peptide)およびIGF1(Insulin like growth factor-1)促進作用を持つGreen Teaを実験群として新たに加え実験が終了した。サンプルの回収が終了し、昨年と同様に腎組織・24時間蓄尿検体を回収した。現時点で尿生化学・尿中結晶数に対象群との間に異常がないことを確認した。 [2]遺伝子改変マウスを用いた検討 CGRPノックアウトマウスに系統維持に困難な事象が発生したため、同様に酸化ストレスによるミトコンドリア傷害の要因となるmPTP(mitochondrial permeability transitional pore)の構成要素であるcyclophilin Dに着目した。ラットによる解析では、cyclophilin Dの抑制作用を持つcyclosporine A, NIM-811を用いて結石が抑制できることを証明した。本年、このcyclophilin Dノックアウトマウスを導入し、繁殖/系統維持することに成功した。今後、このマウスにおける腎結石形成研究を行うことにより、ミトコンドリア保護による結石形成の防御の可能性を追求する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
[1]腎結石形成モデル動物に対するTRPV1作動薬の投与と結石予防効果の検証 投与を予定していた8-methyl-N-vanillyl-6-nonenamide (Capsicine)は、投与によってマウスの食欲低下・体重減少が著しく、死亡が相次いだため、同様の効果を持つ因子を探索するのに時間を要した。 [2]遺伝子改変マウスを用いた検討 またCGRPノックアウトマウスの系統維持にも問題が生じたため、ミトコンドリア傷害に基づいた尿路結石形成過程を評価するため、他系統のノックアウトマウスを導入するのに時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
[1]腎結石形成モデル動物に対するTRPV1作動薬の投与と結石予防効果の検証 昨年、CGRP(calcitonin gene related to peptide)およびIGF1(Insulin like growth factor-1)促進作用を持つGreen Teaの投与実験が終了している。本年は実際の結石形成の量的観察、ならびに関連遺伝子に関わる観察、透過型電子顕微鏡によるミトコンドリア保護について観察を行う。 [2]遺伝子改変マウスを用いた検討 cyclophilin Dノックアウトマウスを導入し、繁殖/系統維持することに成功した。今後、このマウスにおける腎結石形成研究を行うことにより、ミトコンドリア保護による結石形成の防御の可能性を追求する。具体的には、尿路結石モデルマウスの手法に準じ、グリオキシル酸の腹腔内投与を実施し、結石の形成を経時的に観察する。併行して、前研究で観察された結石関連因子について、発現を定量PCR, 免疫染色によって観察する。
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