2013 Fiscal Year Annual Research Report
ピロール・イミダゾールポリアミドを用いた前立腺癌関連融合遺伝子発現抑制の検討
Project/Area Number |
24791675
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
大日方 大亮 日本大学, 医学部, 助教 (20624886)
|
Keywords | 前立腺癌 / ポリアミド / 融合遺伝子 |
Research Abstract |
平成25年度は前年度設計したARによって引き起こされるTMPRSS2およびERGのイントロン内の切断部位に結合するPIポリアミド(Fusionポリアミド)が、前立腺癌細胞株LNCaPによるin vitroの実験において有意な効果を示したことにより、同ポリアミドの生体内での影響を研究目的とした。ヌードマウスを用いたin vivoにおける細胞増殖能の検討を行った。まず、適切な腫瘍接種量を評価するためにパイロットスタエディを行い、ヌードマウス皮下注射の腫瘍量ならびに適切なポリアミド投与後の観察評価期間を4週間に設定した。投与方法は実臨床を考慮し、腫瘍に直接接種では無く、経静脈的に投与を行うこととした。前立腺癌細胞株LNCaP細胞をヌードマウス右腋窩に皮下接種し、一定のサイズが大きくなった後、尾静脈注射を週一回行い、Fusionポリアミド投与群と、ネガティブコントロール投与群で腫瘍サイズを比較した。結果、観察期間中ポリアミドの影響によるヌードマウスの死亡は認められず、また、有意にFusionポリアミド投与群の腫瘍サイズは小さかった。摘出したXenograft検体よりタンパクを抽出し、ERGタンパクのウエスタンブロットを行ったところ、有意にFusionポリアミド投与群で発現の低下が認められた。このことより、PIポリアミドは生体に安全に投与することができ、また、週一回の投与で有効なことより安定性が高い化合物であることが示唆された。現在、摘出した腫瘍検体をパラフィン包埋し、その組織学的な評価を検討している。
|
Research Products
(4 results)