2013 Fiscal Year Annual Research Report
難治性子宮内膜癌におけるEMTマーカーとしてのCD24の意義とEMT制御に向けて
Project/Area Number |
24791727
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田中 良道 大阪医科大学, 医学部, 助教 (10625502)
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Keywords | 子宮内膜癌 / EMT / CD24 |
Research Abstract |
我々はEMT現象の一つであるE-cadherin減弱やSnailファミリーの発現が子宮体癌の予後と相関する事を報告してきたが、今回EMTの指標を検索すべくCD24に着目し検討した。 子宮体癌細胞株(Ishikawa、Hec1A、Hec108)でCD24/CD44を指標にFACS解析後MACS法でCD24+/CD24-へ分離し、分離後1週間のCD24発現をFACSで確認した。増殖能、薬剤感受性をMTS assayで検討した。CD24で分離後にEMT(E-cadherin、snail、slug)や幹細胞(Oct3/4、Oct4、Notch1、Notch4)、細胞周期(cyclin D1)に関連する遺伝子発現をRT-PCR法で解析した。子宮体癌354例でCD24、E-cadherin、snail、slugの免疫染色を行い病理学的因子、予後との関係を解析した。増殖能は有意にCD24-で高かった。CD24+は増殖能が低いためか、CDDP添加後もMTS assayではcell viabilityが保たれ、耐性性を認めた。分離後1週間後の解析では両群ともCD24+/CD24-両方の細胞が存在した。CD24+はCD24-と比較しE-cadherin、cyclin D1の発現が低くsnail、slug、幹細胞関連遺伝子の発現が高かった。免疫染色ではCD24+は低分化型や特殊型で多く発現し、またリンパ節転移巣で有意に高発現であった。さらにCD24+は、CD24-と比して有意に予後が悪かった。以上の結果から、CD24発現は子宮体癌において悪性度と相関し、EMTの指標として有用である可能性がある。
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Research Products
(3 results)