2013 Fiscal Year Annual Research Report
新たな幹細胞からのアプローチによる不育の分子機構に迫る研究
Project/Area Number |
24791732
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
佐藤 星子 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, 研究員 (10623085)
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Keywords | 発生・分化 / 再生医学 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
発生を受精卵から一気通貫に捉えると、着床前後の胚で分化の運命付けが決定されていく最初のポイントである。着床直後の胚(エピブラスト;原始外胚葉)の分子制御の特性を解明していくことは、個体発生へと進む際のゲイトキーパー(Gatekeeper)を理解することである。着床後胚の発生が進まない不育症の原因に対して分子レベル理解を深めることが可能となる。分化運命が未決定である胚盤胞内部細胞塊由来の胚性幹( ES )細胞を対象に着床直後のエピブラスト由来幹(EpiS)細胞を用いて、分化の運命付けを分子レベルで解明していく。本研究によって着床前後の分化の運命付けに対する分子的背景を明らかに探ることにより不育症の分子メカニズム解明へ向けこれまでにない貴重な知見が得られる。前年度に引き続き研究を実施した。適切に維持されたEpiS 細胞と対象にES細胞を用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。分化方向に向かっている状態と幹細胞として維持される状態が共存するEpiS 細胞の分子レベルの特性を探った。また、S細胞(Naïve型)とEpiS 細胞(Primed型)との網羅的遺伝子発現解析とそのバイオインフォマティックス解析を行った。また、今年度は新たに不育症治療に利用されている化合物の検証を行った。
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