2012 Fiscal Year Research-status Report
加齢性難聴発症のメカニズム-骨代謝シグナル分子の解析
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24791757
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
森田 由香 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60547602)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 加齢性難聴 |
Research Abstract |
加齢による難聴は遺伝的要因、環境要因などが関与する多因子疾患である。一方、骨代謝も加齢にともない変化する。加齢に伴う骨代謝異常が加齢性難聴の増悪因子であるとの仮定の元に、マウスモデルおよびヒト疫学解析によりこの仮定を検証している。 マウスモデルを利用し、内耳骨包の骨代謝異常の存在をシグナル分子の免疫組織学的解析により明らかにする。同時に、学内ヒト疫学解析・佐渡プロジェクトで、骨代謝の加齢性変化と加齢性難聴との関連を解析する。これにより、病態の解明、治療・予防へのヒントを得る。加齢性難聴の病態解明を目指している。 ヒト疫学調査は、佐渡プロジェクトのデータを利用し、糖尿病、高血圧、喫煙などの生活習慣と加齢性難聴の関係を解析した。その結果、これらは難聴促進因子である可能性が示唆された。各種の生活習慣病と難聴の増悪との関係が示唆され、今後難聴発症予防のひとつとして啓蒙していくことが可能となる。その成果は、次年度、日本耳鼻咽喉科学会(札幌市)、世界耳鼻咽喉科学会(ソウル)で発表し、その後論文投稿する予定である。 一方、マウスの実験に関しては、予定していたマウスの譲渡が遅れ、また実験施設の移転に伴う影響で、進んでいない。試薬等の準備はできており、マウスを入手でき次第、進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウスの譲渡が遅れていること、また実験施設の移転に伴う影響で、長期飼育が困難であることから、マウスを用いた実験が進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの譲渡の目途がたったので、マウスを入手でき次第、予定した実験を行う。疫学調査も引き続き行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
マウスの維持、管理と必要な試薬の購入に使用する予定である。 また、成果発表のため、学会参加、論文執筆のための費用にあてる。
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