2013 Fiscal Year Annual Research Report
加齢性難聴発症のメカニズム-骨代謝シグナル分子の解析
Project/Area Number |
24791757
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
森田 由香 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60547602)
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Keywords | 加齢性難聴 / 喫煙 / 血管障害 |
Research Abstract |
加齢による難聴は遺伝的要因、環境要因などが関与する多因子疾患である。一方、骨代謝も加齢によって変化する。加齢に伴う骨代謝異常が加齢性難聴の増悪因子であるとの仮定のもとに、マウスモデルとヒト疫学解析によりこの仮定の検証を試みた。 マウスモデルについて、加齢性難聴の発症を確認したのち、内耳組織を摘出した。凍結切片を作成して、形態学的評価とOPGなどの骨代謝マーカーを用いて免疫組織染を計画した 。しかし、マウスの譲渡が遅れたことも影響して、内耳組織の摘出までとなり、結果を得るにいたらなかった。 一方、疫学研究では、新潟県の離島である佐渡島でのプロジェクトに参加し、聴力検査と生活歴、嗜好歴などとの関係を検討した。その結果、喫煙者では有意に加齢性難聴の増悪が認められた。糖尿病に関しては、若年群で難聴の増悪が認められた。これらの成果について、日本耳鼻咽喉科学会総会と世界耳鼻咽喉科学会で発表した。 加齢性難聴と喫煙に関係が深いことがわかり、引き続き、脳梗塞などの血管障害との関係についても検討を進める予定である。
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