2013 Fiscal Year Research-status Report
臨床に即した喉頭麻痺モデル動物の作成と内喉頭筋の二重神経支配に関する研究
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24791789
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
青山 猛 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (70600170)
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Keywords | 甲状披裂筋 / 神経支配再支配 |
Research Abstract |
前年度に行なった研究結果の妥当性を検証するため、我々が使用した動物モデルが本当に臨床に即した、脱神経後の過誤支配に伴い部分的に神経再支配を認める甲状披裂筋であるのかを検証する必要がある。前年度に使用したシリコンチューブモデルを使用し、処置後5,10、15週後に内視鏡を用いて処置側の声帯が固定していることを確認した。さらにシリコンチューブの遠位端と近位端の切断切片を用いて、神経線維に対する免疫染色を行ないさらに甲状披裂筋の断面積も計測した。さらに筋電図を施行し神経再支配の有無を検証した。神経線維を同定するためneurofilamentに対する抗体を用いた免疫染色により経時的にチューブの遠位端でも神経線維の再生を認めた。また甲状披裂筋の断面積も処置を行なわなかった正常側との比較を行ない処置後経時的に断面積が増大していることを画像解析ソフトを用いて確認した。また筋電図学的に、処置側および無処置側の潜時を計測し経時的に活動電位が明らかに無処置側と比較して増幅していることを確認した。以上の検証により、組織学的および電気生理学的に反回神経の再生および甲状披裂筋の神経再支配および萎縮の抑制を同定した。これにより我々が使用したシリコンチューブモデルは臨床に即した反回神経傷害モデルすなわち部分的に神経再支配が残存するが声帯は固定した状態であることが確認され、前年度このモデルを使用した研究成果の妥当性を確認できた。今後は以上の成果を論文、学会等で発表するためにまとめていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度に用いた動物モデルの妥当性を証明することができた。電気生理学的な検討も行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
個体数を増やしてさらに確実に検証を行い前年度の研究成果とともに論文にまとめ学会で発表する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
個体数を増やし組織学的、電気生理学的に本研究の仮説と動物モデルの妥当性を示す必要がある。 動物個体、免疫染色に使用する一連の物品、電気生理学的検査に必要な一連の物品の購入のため また論文投稿、学会発表のための費用
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