2013 Fiscal Year Research-status Report
喉頭、気管ケミカルメディエーター受容体発現の日内変動の解析
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24791798
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
板東 秀樹 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50433272)
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Keywords | 喉頭 / ケミカルメディエーター / ブラジキニン / 日内変動 / アクアポリン / 筋小胞体CaATPase |
Research Abstract |
マウス喉頭粘膜におけるケミカルメディエーター受容体の発現を免疫組織化学法を用いて調べたところ、ブラジキニンB1,B2受容体、ロイコトリエン受容体、ヒスタミン受容体の発現が声帯、声門下において示された。これらの分子は声帯粘膜のアレルギー反応や喉頭浮腫の形成に関与していると考えられ、今後ヒト病理組織標本をもちいて各疾患における発現の変化を検討していきたいと考えている。一方でマウス喉頭における日内変動については免疫組織化学法では明らかな昼夜差を示さず、優位なサーカディアンリズムは認められなかった。mRNAの定量についてはマウス喉頭の微量な組織の処理が技術的に難しく、安定した結果を得るまでに至っていない。 ヒト声帯アクアポリン発現の解析結果を英文誌に投稿中で、現在追加実験を行っている(摘出喉頭標本における発現解析)。 また輪状咽頭筋、甲状咽頭筋における筋小胞体カルシウムポンプSERCA1,2の発現をマウス、ラットを用いて解析し、同定しえた。神経障害時にこれらの遺伝子発現が低下するかを迷走神経切断モデルを用いて検討している。これらの結果を嚥下障害における下咽頭収縮筋機能不全の病態解明につなげたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
各ケミカルメディエーター受容体発現の特性を調べることができたが、日内変動については十分なデータを得られていない。一方で、アクアポリン発現に関するデータは論文投稿の段階に達している。下咽頭収縮筋における筋小胞体CaATPaseの発現解析を新たに行っているが、現時点では機能解析に結びつけられるデータを得られていない。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きマウス喉頭mRNAの採取およびrealtime-PCRによるケミカルメディエーター受容体遺伝子発現の昼夜差をしらべ、日内変動の有無を検討していく。 アクアポリンの正常喉頭粘膜における発現をヒト摘出喉頭を用いて解析し、再投稿する 下咽頭収縮筋における筋小胞体CaATPaseの発現については神経切断モデルや加齢マウスにおける変化を検討し、老化や球麻痺などの疾患による嚥下機能低下との関連を追求する
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Research Products
(2 results)