2013 Fiscal Year Annual Research Report
慢性副鼻腔炎の新規治療法開発に向けた環境要因と局所免疫応答の相互作用の解明
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24791811
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
浅香 大也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20317928)
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Keywords | サイトカイン / バイオフィルム / クラスター解析 / IL-33 |
Research Abstract |
手術適応となったポリープを伴う慢性副鼻腔炎患者(CRSwNP)を対象として、データベースを作成して自覚症状スコア、CTスコア、鼻ポリープスコア、血液検査所見(血中好酸球数、血清総IgE値、特異的IgE値)を評価して記入した。さらに採取した副鼻腔粘膜組織をホルマリン固定してHE染色で400倍の視野で上皮下組織の好酸球浸潤の程度をカウントした。また、術中採取した副鼻腔粘膜組織に重さ0.1gあたり1mlの生理食塩水を加えhomogeneizerにてon iceでhomogenize凍結保存した。また、副鼻腔に貯留しているムチンも同時に採取し、生理食塩水で等倍に希釈し、4℃で10分間3,000rpmで遠心して上清を採取、凍結保存した。これら検体のIFN-g, IL-5, IL-13,IL33、IL-8の蛋白濃度をELISA法にて検出した。また、採取した副鼻腔粘膜をLive/Dead BacLight Kit(Invitrogen, Molecular Probes, Eugene, OR)にて染色し、共焦点レーザー顕微鏡にてBiofilmの同定した。 副鼻腔粘膜組織におけるIL-5, IL-33, IL-8の蛋白濃度は、局所における好酸球を中心とした免疫細胞浸潤が多い症例において検出できた。IFN-gの蛋白濃度は、局所好酸球浸潤との関連性を見出せなかった。また、Live/Dead 染色を行った後、共焦点レーザー顕微鏡によるBiofilmの同定は困難であった。また、血中の好酸球数と局所好酸球数の程度は相関を認めた。今後平成25年度に施行した症例を加えてクラスター解析を施行する。
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