2014 Fiscal Year Annual Research Report
視細胞に必須の抗酸化酵素:遺伝性網膜変性における役割について
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24791837
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小畑 亮 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80625434)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グルタチオンペルオキシダーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
先ず、rd1のバックグラウンドでGPx4+/-とGPx4+/+のマウスを作製した。P12, P16, P21で眼球摘出し、固定、HE染色で視細胞層の厚さの定量を行った。また、桿体視細胞と錐体視細胞への分化が完了するP7~P12時点においては、各種opsinの発現量などに差がないかreal-time RT-PCRで評価した。GPx4の発現減少によって網膜変性が進行しやすくなる知見を得た。また、GPx4+/-マウスの網膜では、GPx4+/+マウスの網膜と比較して、ミトコンドリア量(mitochondrial biomass)が減少していることがミトコンドリアDNA量の検討によって示唆された。また、網膜色素上皮細胞のcell line (ARPE-19)を用いる実験も行った。これまでにARPE-19に視細胞外節を貪食させるとPGC-1αを誘導発現することが報告されてきた。GPx4も他の抗酸化酵素と同様にperoxisome proliferator-activated receptor γ coactivator-1α(PGC-1α)の下流に位置している。そこで、ARPE-19培養細胞に視細胞外節を貪食させ、ARPE-19細胞を回収してmRNAの発現レベルを検討したところ、GPx4を含む種々の抗酸化酵素の発現が上昇していることが確認された。
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