2013 Fiscal Year Research-status Report
加齢黄斑変性症における自己抗体バイオマーカーの探索と発症増悪機序の解明
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24791842
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
諸星 計 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (60598415)
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Keywords | 加齢黄斑変性 / 抗網膜抗体 / バイオマーカー / 自己抗体 / 自己免疫 |
Research Abstract |
加齢黄斑変性(AMD)は、脈絡膜新生血管(CNV)からの滲出液や出血により黄斑部網膜が不可逆的障害を受け視力低下をきたす疾患であり、その病態の増悪には自己抗体の病変部への沈着による炎症の関与が示唆されている。本年度は当初予定していた患者血清の入手が困難であったため、dry型AMDの代表的なマウスモデルであるCcl2(-/-)/Cx3cr1(-/-)マウスの血清中抗網膜抗体プロファイルの解析を行った。 10週齢の若齢マウスにおいては、Ccl2(-/-)/Cx3cr1(-/-)では野生型に比べ、C3・CFBといった補体や、aldolase・alpha-enolaseといった代謝酵素に対する有意な抗体価の上昇が認められ、40週齢の老齢マウスでは、C5・CFBといった補体や糖代謝産物であるAGE、また若齢マウスと同様にaldolase・alpha-enolaseに対する自己抗体が高値であった。なかでもaldolaseに対する抗体は、ヒトAMD患者やlaser induced CNVマウス血清中でも高値を示しており、AMDのバイオマーカーとして利用できる可能性や、AMDの発症・増悪のメカニズムに関与している可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成24年4月より、人事異動にて非常勤講師として大学外勤務となったため、主たる研究施設を有する大学内での研究業務が困難となり、当初の達成予定より大幅に遅れる結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も人事により大学外勤務が決定したため、大学院生・実験助手を動員し人員不足を解消する。また、研究代表者の主たる勤務先である多摩北部医療センターの患者も対象に加えることにより、血清サンプル収集の遅れを取り戻す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
大学外勤務によるエフォート(研究時間)の減少による研究計画の停滞したため、当初の予定使用額を大幅に下回った。 網膜・色素上皮・脈絡膜蛋白とAMD患者血清由来IgG抗体を用いた2次元電気泳動後にマススペクトメトリーを行い、AMD患者血清中の眼組織由来抗原特異的な新規自己抗体同定を試みる(約60万円)。次にそこで同定された抗原を用いてAMD疾患特異的なantigen microarrayチップをデザインし、実際の患者血清を用いてAMDのスクリーニングの有用性を検討する(約120万円)。 また動物実験として、上記で同定された抗原をマウスに免疫することにより、眼組織由来抗原に対する自己抗体を産生させ、AMDに類似した病態の誘導が可能であるか検討する(約80万円)。
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