2014 Fiscal Year Annual Research Report
IL-10産生性制御性T細胞を用いた新しい眼炎症治療戦略
Project/Area Number |
24791859
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉村 武 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (40625802)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | IL-27の抗炎症作用 / IL-35の抗炎症作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らは、IL-27が炎症初期にTh1反応を誘導し細胞性免疫を惹起する一方IL-23により誘導されたIL-17産生細胞のサイトカインを抑制することを初めて見出した。実験性自己免疫性ぶどう膜炎(EAU)を惹起したマウス網膜にIL-17産生細胞が浸潤することも初めて示している。前年度までにIL-10産生細胞であるTr1を炎症各時期(初期誘導期・ピーク期・後期)の網膜及び所属リンパ節のTh17/Tr1分画を検討しリコンビナントIL-27による眼炎症治療効果を検討したが、局所投与による効果は見出だせていない。IL-35はIL-27と同様IL-12関連サイトカインであり、いずれも免疫抑制作用が示唆されている。前年度までの結果を踏まえ、EAUモデルを用いてIL-27およびIL-35の眼炎症反応における作用につき検討を行った。rIL-27 は炎症初期にのみ IFN γ発現を増加させた一方、EAU 各期の IL-17 産生を抑制した。rIL-35 は EAU 誘導後各期の IL-17 産生に影響を及ぼ さなかったが、炎症後期に IFN-γの発現を増加させた。また EAU 各 期の所属リンパ節・脾臓において rIL-27 は Th1 特異的転写因子 (T-bet) の発現上昇および Th17 特異的転写因子 (ROR γ t) の発現減弱をみた が、rIL-35 は T-bet, ROR γ t の発現は不変であった。以上よりIL-27 は炎 症各期の Th17 を直接制御する一方、IL-35 は炎症後期に CD4 陽性 T 細胞から IFN-γを発現させ、Th1 を介する炎症抑制機構に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] EBI3 is pivotal for the initiation of experimental autoimmune uveitis2014
Author(s)
Takeda A, Hasegawa E, Fukuhara T, Hirakawa S, Yamada H, Yang Y, Yoshimura T, Hisatomi T, Oshima Y, Yoshida H, Sonoda KH, Ishibashi T
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Journal Title
Experimental Eye Research
Volume: 125
Pages: 107-13
DOI
Peer Reviewed
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