2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
24791860
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高橋 枝里 熊本大学, 生命科学研究部, 助教 (60622602)
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Keywords | 上皮間葉転換 / 網膜色素上皮細胞 |
Research Abstract |
院内の倫理委員会承認の上、黄斑上膜、黄斑円孔、裂孔原性網膜剥離、増殖硝子体網膜症患者より同意の上、術中硝子体サンプルを採取した。得られた硝子体サンプルをヒト網膜色素上皮細胞(ARPE-19)に刺激を行うと、一部の硝子体サンプル刺激によりEMTに関連する転写因子であるSmad2のリン酸化、また、p38MAPKのリン酸化を誘導した。NF-κBのリン酸化がウエスタンブロットでは明らかではなかったが、免疫染色を行うと一部の細胞のNF-κBの核内移行が見られた。しかし、これらのリン酸化は疾患群によって差があるものではなかった。 一方、機械的刺激を行い、硝子体刺激を加え、シグナルの活性化について検討を行ったところ、機械的刺激によりSmad2のリン酸化が硝子体刺激に関係なく亢進し、p38MAPKのリン酸化は機械的刺激に加え、硝子体刺激を行うことで更に亢進した。硝子体の疾患群によるp38MAPKの活性化に差はなかった。 このp38MAPK刺激が網膜色素上皮細胞のEMTに関与するかどうかを前回我々が報告したTNFによるEMT assayにおいて検討したところ、p38MAPK阻害薬はfibrotic fociの形成を阻害した。また、増殖能の獲得に関与するかどうかを検討するためにBrdU取り込み実験を行った。TNF刺激を行ったARPE-19細胞ではBrdUの取り込みが見られ、これはp38MAPKの阻害薬で抑制された。
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Research Products
(2 results)