光触媒表面処理ＩＯＬによる新たなる後発白内障抑制方法の検討

2013 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 24791870
• Research Institution: Wakayama Medical University
• Principal Investigator: 石川 伸之 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00458077)
• Keywords: 眼内レンズ

Research Abstract

各施設から和歌山県立医科大学へ送付された眼内レンズについて、表面へ付着した細胞に関する研究を行った。摘出眼内レンズにヘマトキシリン・エオジン（HE）染色を施行し、眼内レンズ表面に付着している細胞を光学顕微鏡で観察し、付着している細胞について以前の報告（Cell adhesion on explanted intraocular lenses:Part1. Analaysis of explanted IOLs:Ishikawa N, Miyamoto T, Okada Y, Saika S. J Cataract Refract Surg 37, 1333-1338, 2011.）と比較して付着数や種類に相違がないか、眼内レンズの材質によって相違があるかどうか検討した。
また、摘出眼内レンズと同時に送付されてきたデータシートを確認し、１）挿入されている眼内レンズの形状、２）眼内レンズが眼内に挿入されていた期間、３）眼科的疾患（糖尿病網膜症、ぶどう膜炎等）の有無、４）全身的疾患（糖尿病等）の有無との関連性についても検討を行った。
これらの検討を行う事で、後発白内障抑制につながる因子の解析につながる可能性があり、また光触媒による表面処理を施行した眼内レンズを用いた実験を行う際に、光触媒の作用によって細胞付着が抑制されるのか、どの程度抑制されるのかを評価する為の基準の設定につなげる事が期待できる。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

学会などでの発表には至っていない為。

Strategy for Future Research Activity

各施設より和歌山医大に送付された摘出眼内レンズ、付着した水晶体嚢についての検討を行い、後発白内障抑制につながる因子の解析をすすめる。